研究課題/領域番号 |
08301015
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 総合 |
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
谷 富夫 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (30135040)
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研究分担者 |
野入 直美 琉球大学, 教養部, 講師 (90264465)
西田 芳正 大阪府立大学, 社会福祉学部, 講師 (10254450)
稲月 正 北九州大学, 外国語学部, 助教授 (00232512)
西村 雄郎 広島大学, 総合科学部, 助教授 (50164588)
篠原 隆弘 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (10041089)
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キーワード | 民族関係 / 在日韓国・朝鮮人 / 生活史 / 市民権 / 外国人政策 |
研究概要 |
今年度の研究は、文献収集による先行研究の検討を除けば、大きく分けて二つの方向で行われた。一つは、大阪府存在の在日韓国・朝鮮人の生活史調査である。これについては、結局、約20人に長時間のインタビューをし、それぞれかなり濃密な生活史の資料を得ることができた。資料整理は未だ十分には完了していないけれども、調査に従事したときの印象からいえることは、従来からわれわれが考えていた、民族関係における結合と分離の社会的メカニズムに関する諸仮説がかなり裏づけられたと評価している。インタビューのテープおこしは、一部は既に完了しているが、目下、その資料整理を行っている最中であり、この作業は来年度にもわたる見込みである。また、生活史調査は来年度も引き続き続行させて、データをさらに増やしていきたいと考えている。 つぎに、わが国の都市自治体の外国人政策の現状把握を試みた。この10年間に流入した外国人労働者について、その定住化の傾向が指摘されはじめている昨今であるが、そうした動向を踏まえて、日本の各都市の現状をできるだけ包括的に把握しようと、札幌市、千葉市、東京都足立区、荒川区、大阪府、高槻市、広島市、北九州市、下関市などを訪問し、各自治体担当部局において外国人政策に関するヒアリングと資料収集を行った。調査対象地の選定にあたっては、外国人の人口密度の大きい都市/小さい都市、および、旧来外国人(old commer)型の都市/新来外国人(new commer)型の都市、という二つの軸を重視した。また、これらの都市内の外国人多住地区を訪問し、現地調査も同時に行った。このような自治体調査もまた、来年度に継続させたいと考えている。
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