研究課題/領域番号 |
08301043
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応募区分 | 総合 |
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
吉川 一義 東京都立大学, 人文学部, 教授 (30119870)
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研究分担者 |
吉田 城 京都大学, 文学研究科, 教授 (80127315)
徳田 陽彦 早稲田大学, 政経学部, 教授 (40126602)
斉木 眞一 中央大学, 文学部, 助教授 (60153780)
牛場 暁夫 慶応義塾大学, 文学部, 教授 (70118917)
石木 隆治 東京芸術大学, 教育学部, 助教授 (00202979)
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キーワード | マルセル・プル-スト / 書簡集 / 固有名詞 / 索引 |
研究概要 |
本研究は、『プル-スト書簡集』(La Correspondance de Marcel Proust,ed.Philip Kolb,Plon,1970-1993)全21巻に基づき、作家プル-ストの生涯と作品生成の過程を、当時の社会状況や文化的背景のなかに総合的に位置づけることを目標にしている。本年度はそのための基礎作業として、『プル-スト書簡集』に現れる固有名詞(人名・地名・作品名など)を網羅的に調査する作業にとりかかった。 (1)パソコンとスキャナーなどを購入し、コンピューターに『書簡集』を読み取らせ、そうして得られるデータベースを基礎に固有名詞索引を作成する方法を試みたが、精度が不充分であった。 (2)『書簡集』に現れる情報を、当時の社会・文化的背景のなかに正確に位置づけるために、作家が参照した当時の新聞・雑誌のマクロフィルムをあらたに収集して、調査した。 (3)研究代表者・分担者・協力者39名の共同作業として、『プル-スト書簡集』に出てくる固有名詞の網羅的調査を行った。ひとり約50から100ページの分担分コピーを作成し、固有名詞を人名・地名・作品名の3つに色分けしてマークした。これは(ファーストネ-ムや徒名・略号の特定など)機械的なデータ処理では解決できない、高度な専門知識を必要とする作業であった。これを共同研究者11名が取りまとめて整理したうえで、アルファベット順に並べて名寄せをするため、本年度は、『書簡集』の3分の1(およそ3500ページ)のデータ入力を依頼して、総合索引のひな型が完成した。 (4)『書簡集』に含まれる社会・文化的背景を、役割分担に記した主題系にわけて、予備的分析を行い、プル-ストとパリ・医学・美術などの関係を中心に、「研究発表」の項に記したような成果をえた。
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