研究分担者 |
幸田 薫 東京大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (30126776)
伏見 厚次郎 茨城大学, 教養部, 教授 (80125799)
重藤 実 東京大学, 大学院・総合科学研究科, 助教授 (80126078)
保阪 泰人 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (30199468)
荻野 蔵平 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (00134429)
|
研究概要 |
平成8年7月に共同研究者の会合を行い,連絡方法(電子メール,ファックス)の詳細,ネットワークの中心とするパソコンのオペレーションシステムをUnix(Linux2.0)とすることに決定した.またコーパスの購入の優先順位の決定も行った。なお、このパソコンの購入はLinuxのバ-ジョンアップのため予定より遅れた.この会合において,平成5年度の総合研究において入力,作成した中高ドイツ語のテキストには不備があり、コンコーダンスの作成が出来ないことが指摘され,さらに校正を進めることとした.この校正は,8年度末に終了した.テキストはTeXのファイルの形でまとめられている。.研究者の便宜を図るため,2台のノートパソコンを購入した.マンハイムの国語研究所からMannheimer Korpus2,またボンの言語研究所からはLimas-Korpusを購入した.来年度Bonner Zeitungskorpusが購入できれば,ほぼ言語資料は整えたことになる.データ処理にはunixのツールが有効であるが、ドイツ語は英語と違い語形が複雑であるため,語形の同定を行ってくれるLemma2というプログラムを購入した.現在この評価を行っているところである.具体的な研究成果は以下の通りである.幸田は,日独両語のプロソディーを考察し,重さ言語と長さ言語の区別がその根底にあることを明らかにした.重藤は,"Der Ackermann aus Bomen"における複合動詞形を論じている.伏見は,語構造における主要部の問題点を指摘しその代案を提示した.岡本は,移動様態動詞の特性を結果構文に関連して考察した.中川は,話法詞(文副詞)の共起制限を,英語における先行研究の成果と対照しつつ,実証的に考察した.今後はネットワークを通じて共同研究を進めるとともに,さらなるコーパス分析を進めることにしたい.
|