研究課題/領域番号 |
08301045
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 総合 |
研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
壇辻 正剛 関西大学, 文学部, 助教授 (10188469)
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研究分担者 |
梅崎 太造 中部大学, 工学部, 助教授 (40193932)
大西 雅行 獨協大学, 外国語学部, 教授 (40049581)
土岐 哲 大阪大学, 文学部, 教授 (10138662)
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キーワード | IPA / 国際音声記号 / 国際音声字母 / 音声学 / 言語音 / 日本語音声 |
研究概要 |
本年度は、日本語音声のIPA(国際音声記号、国際音声字母、国際音標文字等)記述を目指して、以下の様な総合的な研究を推進した。まず、日本語のIPA表記に関する予備調査の結果を踏まえて、さらに調査、分析を行なった。録音資料の収集としてはIPA記述の基準になっている「北風と太陽」を始めとするテキストの朗読や口語文の収集を図った。「北風と太陽」以外に適した録音テキストについても音声、音韻の出現頻度、口語表現、文語体、対話、会話などの文体その他の側面から検討を加えた。音声データの分析では、調音面と聴覚面との媒介である音声を視覚化し、IPAでの記号化に客観的な基準を導入するために音響分析を施した。日本語音声のIPA表記に有効な音響的特徴の抽出についての研究を行い、同時に、音声分析実験を繰り返し、方法の精密化をはかった。また、エレクトロパラトグラフを利用して、日本語音声の調音時の舌の連続運動に関して歯茎、硬口蓋との接触状況を中心に分析、検討を試みた。調音器官の形状及び動態の画像処理の研究では、口唇や舌等の調音器官の形状や動態に関して、コンピュータを利用した画像処理を施し、円唇/非円唇、舌の位置関係、開口度、調音位置の判定に客観的な基準を導入する研究を推進した。表記面では、国際音声学協会(The International Phonctic Association)を始めとする海外の諸研究機関や、各国の諸言語の音声のIPA表記法の現状や問題点等について精査、検討を試みた。関連して、現行のIPAのコンピュータコード化は問題があるので、改善案を提案した。
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