研究課題/領域番号 |
08303008
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
秋元 英一 千葉大学, 法経学部, 教授 (00064113)
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研究分担者 |
矢後 和彦 東京都立大学, 経済学部, 助教授 (30242134)
池野 旬 京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 助教授 (40293930)
雨宮 昭彦 千葉大学, 法経学部, 助教授 (60202701)
古内 博行 千葉大学, 法経学部, 教授 (30156955)
金井 雄一 名古屋大学, 経済学部, 教授 (30144108)
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キーワード | NAFTA / IMF / EU / 地域経済圏 / リ-ジョナリズム / アメリカのヨーロッパ援助 / スターリング圏 / アフリカ経済圏 |
研究概要 |
研究会を中心に今年度の活動を概観する。第1回研究会(千葉大けやき会館6月15日)では、石山幸彦の「ヨーロッパにおけるマーシャルプランの受容」に関する報告と討論を行った。第2回研究会(同、9月28日)では、矢後和彦の「預金供託金庫の中期信用業務1931-43年--フランスにおける信用組織化の一局面を中心に」に関する報告と討論の後、秋元英一より共同研究の出版に関する草案が示された。同案は『20世紀の経済統合と国民経済--史的アプローチ』とのタイトルの下に「世界経済の再建と解体」をテーマとする両大戦期に関する第1部と「経済統合と国民経済の変質」をテーマとする第二次大戦以降の第2部からなる。第3回の合宿研究会(浜北市高薗、11月1日〜3日)では、同案についての討論と次のような各個別報告が行われた。(1)秋元英一は経済統合と国民経済の関連についての方法論的問題を取り上げ、経済成長、技術移転、ヘゲモン交替の経済的要因、統合の経済学等の論点に即して歴史過程の経済学的説明の方法について報告した。(2)金井雄一は1930年代の金本位制放棄後のイギリス経済を取り上げ実際に施行された金融政策の分析を通じて、そのケインズ的性格を検討した。(3)雨宮昭彦は統合史研究の事例としてケルブレ『ひとつのヨーロッパへの道』、渡辺他編『現代ヨーロッパ経営史』を取り上げて検討した。(4)池野旬は独立後アフリカ諸国の経済開発の試みとその限界について、社会主義的工業化の実験を施行した後に構造調整政策受容へと転換したタンザニアの事例を報告した。(5)石山幸彦は1945-58年の時期の西ヨーロッパを取り上げ、マーシャルプランと政府間主義による戦後再建と経済統合の進展を、「連邦主義の理想と現実」という視角から分析した。
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