研究課題/領域番号 |
08303008
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
秋元 英一 千葉大学, 法経学部, 教授 (00064113)
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研究分担者 |
矢後 和彦 東京都立大学, 経済学部, 助教授 (30242134)
池野 旬 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (40293930)
雨宮 昭彦 千葉大学, 法経学部, 教授 (60202701)
古内 博行 千葉大学, 法経学部, 教授 (30156955)
金井 雄一 名古屋大学, 経済学部, 教授 (30144108)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | グローバリゼーション / ニュー・エコノミー / NAFTA / EEC / ヨーロッパ統合 / マーシャルプラン / 産業立地論争 / 国民経済 |
研究概要 |
研究成果は次のように要約される。「グローバリゼーションとアメリカ経済」(秋元)では、資本主義世界のグローバリゼーションを取り上げ、アメリカにおけるその推進主体、「ニュー・エコノミー」の理論と労働者の現実、開発途上国の経済や社会層への影響、およびNAFTAの動向を検討した。「戦後イギリスにおける経済構造の変容とヨーロッパ統合への接近」(金井)では、連邦の維持からEEC加盟へと転換したイギリスの立場の変容の要因をスターリング地域維持の経済的意義の後退に求め、これを国際金融の視点から分析した。「ドル条項問題と西ドイツ経済の復興」(古内)では、戦後西独の重化学工業国としての復活の背景を、ドル条項問題を契機に浮上したドイツを中心とする貿易連関再構築を希求する近隣諸国の動向に求め、西独戦後復興の欧州的文脈を解明した。「戦後ドイツ資本主義における経済政策思想の源流」(雨宮)では、グローバル化に伴う産業立地競争の是非が争点となった独連邦議会選挙での政策的選択肢に注目し、その起源を戦間期の政策論争と競争政策思想の展開に求めた。「タンザニア経済の苦悩」(池野)では、農産物輸出の好調だった独立時の状態から最貧国へと転落したタンザニアの経済と経済政策を分析して農工連関に立脚した国民経済形成の模索と失敗の過程を解明し、経済統合と国民経済との相互関係を考察した。「第二次大戦後のフランスにおける貯蓄奨励運動と住宅金融」(矢後)では、戦後フランスで展開した貯蓄対策とその背後の貯蓄観の変化を、全国貯蓄運動の消滅と、繰延信用会社のフランス銀行に発し不動産・住宅金融にまで行き渡る信用機構への編入過程に即して解明した。「戦後ヨーロッパ統合の起源と初期の展開」(石山)では、EC統合路線における連邦主義の定着過程を、終戦からEEC結成に至る戦後再建問題も絡んだ過渡的時期を対象に分析し、統合構想の実行過程を解明した。
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