研究課題/領域番号 |
08304001
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
三輪 哲二 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (10027386)
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研究分担者 |
長谷川 浩司 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (30208483)
山田 泰彦 神戸大学, 理学部, 助教授 (00202383)
中屋敷 厚 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (10237456)
白石 潤一 東京大学, 物性研究所, 助手 (20272536)
国場 敦夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70211886)
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キーワード | 結晶基底 / 格子模型 / 頂点作用素 / GKO構造 / 楕円的量子群 / 可解模型 / ヘッケ環 / 可解格子模型 |
研究概要 |
国場は、結晶基底と格子模型についての研究を進め、レベルの高い場合の局所エネルギー関数による<sι>^^^<^>_nの既約指標の分解公式を得た。この仕事は、Uglovによって<gι>^^^<^>_nに拡張され、その場合には対応するヤンギアンの表現が構成されている。白石は変形ヴィラソロ代数のGKO構成を行なった。その結果は、三輪によって中屋敷型の頂点作用素と変形ヴィラソロ代数との可換性というかたちに、利用されている。白石は神保、小竹、今野と共に、楕円的量子群の普遍R-行列の無限積表示を得た。これは、Fronsdalによって予想されていた、楕円的量子群と通常の量子群の間の関係についての決定的な結果である。中屋敷は、レベルが0のQKZ方程式の積分公式について、Tarasov-VarchenkoとSmirnovによって得られていた別々の表示を関係付けた。特に、積分の数の両者のにおける差異が被積分関数の完全差分性によるものであることを明確にした。山田泰彦はパンルヴェ方程式の多項式解について研究し、その対称性を明らかにした。長谷川は、可換な差分作用素と格子模型の関係について研究した。菅野は特殊な空間次元に存在する場の量子論の可解模型について研究した。中津と加藤はD-brane理論の幾何学的側面について研究した。三木は、一般の型の量子群のL作用素とDrinfeld生成元の関係を明らかにした。尾角は、格子模型とヘッケ環のJantzen表現の関係について論じた。河東はヘッケ環の表現を用いて因子部分環の構成を行なった。松井は、量子スピン系の作用素論的扱いから平行移動不変性の破れを論じた。梁は特異点の変形と位相的Landau-Ginzburg模型の対応を研究した。三輪は、スピンの混合する可解格子模型を研究し、異なる相の間に力学的な混合が起こることを発見し、その混合比を指標を使って決定した。
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