研究分担者 |
大沢 健夫 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (30115802)
黒田 成俊 学習院大学, 理学部, 教授 (20011463)
村田 實 東京工業大学, 理学部, 教授 (50087079)
勘甚 裕一 金沢大学, 工学部, 教授 (50091674)
猪狩 惺 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50004289)
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研究概要 |
今年度は,研究集会「調和解析セミナー」と研究集会「調和解析、偏微分方程式、複素解析の接点」を開催した。前者では、調和解析学の専門家が集まり,調和解析学に関する研究発表がなされた。後者は、90名近くの数学者が集まり,調和解析、偏微分方程式、複素解析の交錯する分野に関する研究発表と活発な議論がなされた. 研究分担者の主な研究概要は下記のものである.新井は,退化楕円型偏微分方程式を調和解析的視点から研究し,それを多変数複素解析学に応用した.また,べき零リー群上でディリクレ増大型の定理を証明した.これにより,強擬凸CR多様体上の接コ-シ-・リーマン方程式ならびにべき零リー群上の擬微分方程式の解のシャープな評価を得ることができた.猪狩は,掛谷極大関数に関する未解決問題の研究を行い,解決への糸口を見出した.勘甚は,エルミート及びラゲ-ル級数展開に対してハ-ディー・タイプの不等式を証明した.村田は,放物型方程式の初期値問題に関する成果としブラウン運動の脱出時間に関する評価を解析的方法で証明した.倉田は,シュレ-ディンガー方程式を調和解析的手法で解析し,固有値に関する新しい成果を得た.そこでは,調和解析における荷重理論が使われた.大沢はコ-シ-・リーマン作用素に関する評価式を使って,一変数の補間点列の問題を多変数に一般化した.厚地は確率論的手法を用いて,正則写像の値分布理論を研究した.
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