研究分担者 |
森 正気 山形大学, 理学部, 教授 (80004456)
佐官 謙一 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (70110856)
神谷 茂保 岡山理科大, 工学部, 教授 (80122381)
谷口 雅彦 京都大学, 理学部, 助教授 (50108974)
野口 潤次郎 東京工業大学, 理学部, 教授 (20033920)
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研究概要 |
研究代表者はタイヒミュラー空間論,クライン群,複素解析,および双曲三角法を応用して、種数2以上のコンパクトなリーマン面の間の非定数正則写像の個数を具体的に評価した。この方法は,コンパクトでない双曲的なリーマン面の間の非定数正則写像の個数評価にも適用可能であり,その研究成果を執筆中である.小森は,タイヒミュラー空間論を応用して,実3次写像の位相的エントロピーの単調性を証明した.これは,ミルナ-の実2次写像の場合の研究を発展させるものである.奥村は,リーマン面上の閉測地線の長さを用いてタイヒミュラー空間論に実解析的な座標を導入する問題を考察し,この方面の研究の最終的な結論を得た.佐官は単位円周上の位相写像を単位円板内に複素数値の調和関数によって拡張したとき,それが擬等角写像になるかどうかの研究を行った.これは,タイヒミュラー空間を単位円周上の写像でとらえる観点に関連するものである.谷口は普遍タイヒミュラー空間においてブロックノルムを考察し,それがカラテオドリの意味での幾何学的収束と同値であることを証明した. 神谷は複素単位球体に作用するユニタリ群の放物型の元の作用を考察した.正岡はリーマン面のコンパクト化に関連して,複素平面内の領域の有限葉有界被覆面の調和次元に対する,最小細位相による特徴付けを求め,その具体例への応用も与えた. 野口よって,射影空間内の双曲的な超曲面の組織的な構成法が発見された.このような例は全く新しいものである.戸田は複素平面における正則曲線の第二基本定理とdefect relationを研究し,カルタンの結果を改良した.西尾と鈴木は,熱方程式との関連で多重温度と云う概念を導入し,その平均値の性質を考察した.
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