研究課題/領域番号 |
08304024
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
宮村 修 広島大学, 理学部, 教授 (80029511)
|
研究分担者 |
小平 治郎 広島大学, 理学部, 助教授 (40127080)
岡 真 東京工業大学, 理学部, 教授 (60144606)
美谷島 実 信州大学, 理学部, 教授 (20068258)
斉藤 栄 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (40022694)
岩崎 正春 高知大学, 理学部, 教授 (80117001)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
キーワード | 量子色力学 / 超高温超高密度 / クォーク・グルーオンプラズマ / カラー超伝導 / カイラル対称性 / クォーク閉じ込め / 熱場の理論 / ハドロン |
研究概要 |
量子色力学の高密度状態において、クオーク間の引力を起源とするカラー超伝導相が出現する可能性がBCS的な平均場理論を用いて指摘された。(岩崎) また、カイラル対称性回復がもたらすスカラー的揺らぎの増大現象が再検討され、実験ですでにそのような前駆現象が示唆されている可能性が指摘されるとともに、新たな検証実験の提案がなされた。(初田等、国広) カイラル対称性の破れの駆動機構の研究がインスタントン起源有効理論とベーテ・サルピーター方程式を用いて行われ、重粒子を含むスペクトルの詳細との対応が明らかにされた。(高木等、岡等) 相転移現象の解析に関する理論的研究として、有効ポテンシャルにたいする新しい計算処方が開発され、温度依存量子効果の解析に適用された。(稲垣) ゼロ温度および高温度の量子色力学の基底状態のゲージ場構造に関して、格子ゲージ場シミュレーションがなされ、閉じ込め機構のみならず、位相構造およびカイラル破れとモノボール的配位の対応が示された。(鈴木等、宮村等) 一方、量子色力学場の励起状態であるハドロンの内部構造に関して、スピン構造関数に関する研究がなされ、定式化が行われるとともに、高次摂動効果が評価された。(小平等) また、中性重粒子の電気的偏極率の評価が行われた。(斎藤等) 微視的基本過程の理論的取り扱いに関する研究として、高エネルギーハドロン及びレプトン衝突の粒子生成の解析がなされ、重粒子生成機構と多重度分布の特性が明らかにされた。(野田等、美谷島等) また、基本過程の自動計算が超対称粒子も包含する形式で開発された。(田中、加藤等) この他、高重力がもたらす相転移現象に関して研究が行われた。(牟田、稲垣等、仲) 平成10年度を含む3年間にわたる本研究を総括するため、平成10年12月に研究分担者によるまとめの研究会を広島で開催し、研究結果の検討と成果のまとめを行った。
|