研究課題/領域番号 |
08304028
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木股 文昭 名古屋大学, 理学部, 助手 (10089849)
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研究分担者 |
藤井 直之 名古屋大学, 理学部, 教授 (60011631)
里村 幹夫 静岡大学, 理学部, 教授 (50126778)
田中 寅夫 京都大学, 防災研究所, 教授 (40027222)
大久保 修平 東京大学, 地震研究所, 教授 (30152078)
平原 和朗 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (40165197)
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キーワード | GPS観測 / 重力観測 / 合成開口レーダ / 伊東 / 地殻変動 / マグマ貫入 / ダイク状マグマ / 大気遅延 |
研究概要 |
1)1997年3月伊東沖において群発地震を伴った地殻変動の解明 1997年3月伊東市周辺では群発地震と10cmを超える地殻上下・水平変動が観測された。そこで、1997年4月に重力観測、6月に稠密GPS観測を実施した。重力観測は伊東市役所における絶対重力測定とその周辺観測点における相対重力測定である。GPS観測は1995年から継続実施している50点における稠密観測である。GPS観測では精度向上を目的とし、一部の観測点では気象観測も同時に実施した。 解析した結果、1997年3月の地殻変動は、過去数回の地殻変動と比較し、今回は空間的には非常に狭い範囲における複雑な変動としてGPS観測および重力測定から求まった。その力源として川奈湾周辺の浅い部分におけるマグマの板状な貫入が推定された。そして、1996年7月以降に地殻変動の力源が、大室山直下から小室山直下、そして川奈湾と南部から北上し浅くなることが明確になった。なお、国土地理院のGPS観測と水準測量から、この一連の地殻変動として、さらに北部の伊東市宇佐美で1997年8月に1cmの水平・上下変動が観測された。 2)合成開口レーダ干渉における大気遅延補正の検討 合成開口レーダ干渉においてもGPS観測と同様に大気水蒸気遅延は主要な誤差要因である。今回は、伊東市周辺域における大気遅延の時空間分布を国土地理院などの定常的なGPS観測から検討した。その結果、同周辺域では西側に1000mちかい山岳が位置することから、非常に複雑な大気水蒸気分布を示すことが明確となった。
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