研究分担者 |
清水 洋 熊本大学, 理学部, 教授 (60090544)
柳 哮 九州大学, 理学部, 教授 (90037234)
加々美 寛雄 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (20108179)
米田 成一 国立科学博物館, 研究官 (60210788)
藤巻 宏和 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90133933)
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研究概要 |
同位体標準物質としては、試薬として高純度であることに加え、(1)国内で広く研究される島孤を構成する試料に類似したやや高い^<143>Nd/^<144>Nd比をもつこと、(2)Ndと同重体をもつCe、Smが不純物として少ないこと、を基準としてSPEX,JMC,CERAC,MERCK,信越、およびミツワの高純度酸化ネオジムを吟味し、信越化学製の試薬を選択した(Tanaka et al.,(1996)J.Mass Spectrom.Soc.Japan,vol.44)。試薬は同一の製造ロットから2kg(1kg入り2瓶)を購入、1瓶をsplit1とし、上部を取り除いた後、瓶の上方(position 1)から底(position 725)に向かい約1gづつ小瓶に分けた。 測定に広く用いられている規格値として^<146>Nd/^<144>Nd=0.7219を用いる以外はそれぞれの研究室で日常の測定を行っているのと同じ測定条件で、LaJolla-NdとJNdi-1を交互に測定した。JNdi-1はposition1から441までの内13 positionsで、1 position内での繰り返し測定数は4回から12回である。全体で7カ所の研究室で8台の質量分析計を用い、LaJolla-Ndを合計108回、jndi-1を103回測定した。交互に測定したLaJolla-NdおよびJNdi-1の値をそれぞれAおよびB、その比をF(Factor)とし、F_n=B_n/(A_n+A_<n+1>)によりFを求めた。4つの研究室で同一の装置と手法により測定された複数のpositionのF値に、いずれの研究室内での値にも平均値の標準誤差(2σ_m)をこえる差は見られない。したがってこの標準試薬中の同意体組成は瓶全体にわたり均質であると考えられる。よって全13 positionsにわたるFの平均値を求めることができ、その値は1.000505±9(1σ)である。LaJolla-Nd値0.511858±8となることがわかった。
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