研究分担者 |
古川 明徳 九州大学, 工学部, 教授 (30112410)
黒川 淳一 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40017976)
塚本 寛 九州工業大学, 工学部, 教授
田中 正人 東京大学, 工学部, 教授 (10011131)
菊山 功嗣 名古屋大学, 工学部, 教授 (90023192)
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研究概要 |
[大阪大学班]昨年度購入したインデューサを用いた実験を行い旋回キャビテーションに及ぼす羽根枚数,スイ-プおよび前縁厚さの影響等を明らかにした.また,数値解析については旋回キャビテーションの振動特性に関する実験結果との比較・検討から,その予測法を確立した.一方,コンプレッサ用遠心羽根車の歳差運動に関する実験から,歳差運動角速度比が負の0付近で歳差運動に対して励振的な非定常流体力が生じることがわかった. [東京大学班]回転体のシステム減衰を増加させ加振応答振幅の抑制あるいは自励振動安定性を向上させる目的で設置されるスクイズフイルムダンパ軸受を試作し,同軸受けの動特性を計測した.また,任意の変動加振力に関してすべり軸受けおよびスクイズフイルムダンパ軸受けを含む回転体の振動特性を計算により求めた. [横浜国立大学班]遠心送風機の出口に設置された半径比の大きな平行壁ベーンレスディフューザ内の非定常圧力変動および速度変動をそれぞれ圧力変換器と熱線流速計により測定した.その結果,羽根車出口の周方向から測った流れ角が2°〜26°の範囲で,小流れ角領域では失速セル1,大流れ角領域でセル数2の旋回失速の発生が確認された.その特徴は流れ角に依存して脈動周波数が大きく変化すること,2つの異なるセル数による脈動が共存する領域があることなどであり,ディフューザの入口形状によって,辻本らの提案したポテンシャル理論解析法により予測されていた旋回流の回転方向とは逆向きに伝播するセル数1の旋回失速現象が発生することが確認された. [名古屋大学班]キャビテーション発生時における揚程の減少機構を解明するため,キャビテーション未発生時および発生時の遠心ポンプ羽根車出口流れの計測をLDVを用いて行い,キャビテーション係数とすべり係数との関係を明らかにした. [九州工業大学班]ディフューザポンプ羽根車に作用する変動流体力を測定し,離散渦法による計算値と比較した.変動力の大きさについてはほぼ一致した結果が得られたが,高周波成分については実験値と計算値との間に差が見られるので,計算方法について,検討が必要である. [九州大学班]気体混入状態の変化に伴うターボ形遠心ポンプの不安定特性を再現できる運転モデルの構築を図り,不安定挙動に与える各種パラメータの影響を明らかにするとともに,ポンプの流量-揚程特性と管路の抵抗特性の準定常的取り扱いが可能な範囲を対象として,気液混相状態での羽根車翼面上の圧力分布と気相様相との関係を実験的に調べ,羽根車に加わる流体力を定量的に示した.
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