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1996 年度 実績報告書

単結晶圧電素子を用いた新しい小型・高性能機構デバイスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 08305010
研究種目

基盤研究(A)

応募区分総合
研究機関東北大学

研究代表者

中村 僖良  東北大学, 工学部, 教授 (00005365)

研究分担者 佐藤 良夫  (株)富士通研究所, 部長(研究職)
曽根 秀昭  電気通信研究所, 助教授 (40134019)
玉井 輝夫  兵庫教育大学, 教授 (70053668)
若月 昇  石巻専修大学, 理工学部, 教授 (40275615)
沢 孝一郎  慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (10051674)
キーワード機構デバイス / 圧電アクチュエータ / アーク放電 / 電極損傷 / リレー / 分極反転 / 圧電単結晶 / 有限要素法
研究概要

本研究では層状反転ドメインを利用した圧電単結晶アクチュエータを用いることにより、電磁コイル不要のリレーや電気的挿抜機構付きコネクタなどの新しい超小型・高集積機構デバイスの実現を目指している。本年度の研究実績は以下のとおりである。
1.機構デバイス用駆動源の研究
ニオブ酸リチウム結晶への分極反転層の形成技術及びアクチュエータ素子製作技術の開発を行ない、接着層のない高精度圧電アクチュエータを実現した。また、アクチュエータを試作し特性の評価を行った結果、1)集積化が可能であること、2)駆動電力が少ないこと、3)ヒステリシスやクリープがなく精密な変位制御ができること、等の特長が確かめられた。また、アクチュエータをリレーなどに用いる場合に必要な2次元の動きを、結晶の異方性と電極配置の工夫だけで実現する方法、及びアクチュエータの有効な支持方法を検討した。
2.機構デバイスの接点の物理現象の基礎研究
酸化やシリコーン蒸気による汚染などによって圧電アクチュエータを駆動力源とするリレー等に接触不良が生じるメカニズムについて、加熱や周囲雰囲気による電極表面皮膜の生成と電気抵抗への影響を調査し、加熱による分解反応が分解温度に達した表面から周囲へ連鎖反応的に伝搬すると推論した。さらに、電気接点が接触と乖離を繰り返す時に生じる表面の不純物の接触抵抗への影響を調査検討した。
3.圧電デバイスのシミュレーション技術の確立
圧電機構デバイスの動作解析ならびに構造設計を行うために、3次元有限要素法による圧電性、結晶性を含めたコンピュータシミュレーション技術を確立した。これにより、変位分布や共振周波数の解析、支持方法の検討、等をすることが可能となった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 中村僖良: "強誘電結晶の熱処理による分極反転現象" 半導体研究所報告. 31・3. 84-90 (1996)

  • [文献書誌] 若月昇,横山秀樹他: "変位センサを内蔵した分極反転圧電単結晶アクチュエータの基礎研究" 電子情報通信学会機構デバイス研究会. (1996)

  • [文献書誌] Min-Gou Wang and Koichiro Sawa: "Comparison of switching Behavior of Miniaturization relay with single and twin contacts" Proc.42nd IEEE Holm Conference on Electric Contacts. 269-275 (1996)

  • [文献書誌] T.Tamai: "Effect of silicone vapor and humidity on contact reliability of micro relay contacts" IEEE Trans.CPMT.-Part A. 19・3. 329-338 (1996)

  • [文献書誌] 玉井 輝雄、他: "銅接触面に生成する酸化皮膜の成長則と接触信頼性に対する加熱酸化の加速率" 電子情報通信学会論文誌 C-II. 79・11. 537-545 (1996)

  • [文献書誌] 曽根秀昭: "電気接点現象の実時間計測" 計測と制御. 35・8. 606-615 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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