研究課題/領域番号 |
08305013
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
児島 孝之 立命館大学, 理工学部, 教授 (10066706)
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研究分担者 |
井上 晋 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (30168447)
小林 和夫 大阪工業大学, 工学部, 教授 (10021586)
服部 篤史 京都大学, 工学研究科, 助手 (30243067)
宮川 豊章 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80093318)
高木 宣章 立命館大学, 理工学部, 助教授 (50154753)
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キーワード | 鉄筋腐食 / アルカリ骨材反応 / コンクリート構造物 / 震災対策 / せん断補強 / 連続繊維シート |
研究概要 |
本研究は、コンクリートの中性化あるいは塩化物イオンによる鉄筋腐食、またはコンクリートのアルカリ骨材反応による膨張によって、種々のレベルの損傷を受けたコンクリート構造物の耐震性能について、阪神・淡路大震災における被害例および実験と解析から検討し、各種工法によるコンクリート構造物の耐震補強あるいはグレードアップの効果を明らかにすることを目的としている。 (1)鉄筋腐食やアルカリ骨材反応によりコンクリート部材を促進劣化させること。(2)促進劣化段階におけるコンクリート部材の劣化程度を把握すること。(3)劣化したコンクリート部材の耐荷性状の変化を明らかにすること。(4)劣化したコンクリート部材の補修・補強およびその有効性を確認することの各段階に分けることができる。本年度は、(1)と(2)の追加実験と(4)を主に行った。得られた結果を以下に示す。 [1]通電による脱塩・再アルカリ化補修により、コンクリート中の塩化物イオン量を減少させることができ、自然電位が貴化する傾向が確認された。 [2]デサリネーションをPC構造物に適用することにより、通電期間中および処理後の数週間、水素脆化に起因する遅れ破壊の可能性があるが、比較的短期間でこのような状況は改善され、塩害による劣化対策として有効である。 [3]アルカリ骨材反応により劣化したコンクリートをモデル化するために、膨張材の使用により強度低下し劣化したRCはりを連続繊維シートでせん断補強する効果は、健全なRCはりを補強した時と同等の効果を得ることができる。
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