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1998 年度 実績報告書

複断面河川の水理と植生の影響に関する総合研究

研究課題

研究課題/領域番号 08305017
研究機関東京工業大学

研究代表者

池田 駿介  東京工業大学, 工学部, 教授 (60016590)

研究分担者 富永 晃宏  名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (60135530)
石垣 泰輔  京都大学, 防災研究所, 助教授 (70144392)
管 和利  芝浦工業大学, 工学部, 助教授 (70052884)
清水 康行  北海道大学, 工学部, 助教授 (20261331)
禰津 家久  京都大学, 工学研究科, 教授 (30109029)
キーワード複断面河川 / 植生 / 大規模水平渦 / 運動量輸送 / 二次流 / 蛇行複断面水路 / 土砂輸送 / 安定性
研究概要

本研究費で行われた室内実験よって以下のことが明らかになった.池田は両岸に高水敷を有する直線複断面水路,側岸部に植生帯を有する流れ場に関して,低水路幅や非植生帯域の幅を系統的に変化させた実験を行い,渦列の干渉効果による側岸部への運動量輸送量の変化を明らかにした.禰津はLDVを用いて複断面開水路に発生する2次流の構造,高水敷上の底面せん断力分布を高精度で測定し,複断面河川の水理特性に関する精度の高いデータベースを得た.富永は高水敷上に樹木群を有する流れに関して流量を変化させて実験をおこない,流れの非定常性が乱れの構造に及ぼす影響に関して詳細な検討を行った.石垣は複断面蛇行流れの実験をおこない,かぶり水深の変化による2次流構造の変化を明らかにした.管は高水敷きに植生が存在する場合の複断面蛇行流れに関する実験を行い,2次流形成とそれによる低水路・高水敷間の運動量交換機構を明らかにした.
数値計算では以下のことが明らかになった.池田は側岸部に植生帯を有する流れ,複断面流れ,低水路・高水敷境界部に植生帯を有する流れに関して,SDS-2DHモデルを用いた数値計算を行い,室内実験で見られた平均流速分布やReynolds応力を精度よく再現した.河原は高精度な3次元LESを用いた数値計算を行い,非定常な乱流構造と2次流の関係を明らかにした.
現地観測では以下のことが示された.綾は淀川を対象として,洪水時の河川表面流速を画像解析を用いた流速測定法によって測定した.計測手法の精度の評価を行い,従来測定することが困難であった洪水時の流れ場の特性を明らかにした.清水は石狩川,沙流川を対象として,洪水時の土砂輸送量に関する現地観測を実施し,広範な領域における河道内の土砂収支を定量的に明らかにした.船木は,植生が洪水流に及ぼす影響に関して現地観測を実施し,植生繁茂による抵抗の変化や堆積土砂量の変化を測定した.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 池田 駿介: "低水路側岸部に植生を有する複断面開水路に発生する水平渦と運動量輸送" 水工学論文集. 43(発表予定). (1999)

  • [文献書誌] 禰津 家久: "かぶり水深変化による複断面高水敷周辺の乱流構造と河床せん断応力" 水工学論文集. 43(発表予定). (1999)

  • [文献書誌] 富永 晃宏: "河道内樹木群流れの横断混合に及ぼす高水敷高さの影響" 水工学論文集. 42. 415-420 (1998)

  • [文献書誌] 石垣 泰輔: "複断面蛇行開水路流れの構造と底面せん断力分布について" 水工学論文集. 42. 901-906 (1998)

  • [文献書誌] 禰津 家久: "PIVを用いた植生開水路流れの組織渦構造解析" 応用力学論文集. 1. 719-728 (1998)

  • [文献書誌] 池田 駿介: "不透過水制群を有する流れの構造に関する実験的研究" 水工学論文集. 43(発表予定). (1999)

  • [文献書誌] 清水 康行: "石狩川の土砂流出に関する研究" 水工学論文集. 42. 1039-1044 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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