研究課題/領域番号 |
08305032
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 総合 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
橋本 伊織 京都大学, 工学研究科, 教授 (40026076)
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研究分担者 |
大野 弘 神戸大学, 工学部, 助教授 (60031142)
小野木 克明 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (80115542)
冨田 重幸 宮崎大学, 工学部, 教授 (10111668)
西谷 紘一 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10029572)
松山 久義 九州大学, 工学部, 教授 (80011039)
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キーワード | プロセスシステム / 化学プラント / 運転支援システム / 故障診断 / ヒューマンインタフェース |
研究概要 |
次世代化学プラントの知的運転支援システムを確立するために必要となる研究課題の中から、本年度は重点的に次の3テーマ、1)プラント監視システム、異常診断システムの開発、2)オペレーション・システムにおけるマン・マシンシステムに関する研究、3)プラント設計とオペレーション設計の融合と、そのコンカレントエンジニアリング、をとりあげて研究を行った。ここでは、得られた研究成果の中から、特に、連続式プラントの流量計のオンストリーム診断、CRTオペレーションにおけるヒューマンインタフェースの評価方法について述べる。 1.連続式プラントの流量計のオンストリーム診断 故障した流量計を運転データに基づいて同定する故障診断システムの開発が本研究の目的である。正常な流量計に関して、流量計の測定値を物質・成分収支式に代入して得られる残差の平均値はゼロとなることから、正常な流量計から得られる残差の二次形式は中心カイ二乗分布に従う。この性質を利用して故障した流量計を特定する方法論を確立した。さらに、故障診断においては誤報および欠報の確率を低く抑えることが重要な課題であるが、本診断法の誤報および欠報の確率を求める方法を示した。 2.CRTオペレーションにおけるヒューマンインタフェースの評価方法 プロトコル分析を用いて、複雑なCRTオペレーションの問題点を抽出するとともに、ヒューマンインタフェースを評価するための具体的な方法を確立することが本研究の目的である。詳細なボイラーシミュレーションと分散型制御システム(DCS)を用いた仮想プラントを対象に、オペレータに運転を行わせるという実験を繰り返し行った。実験で得られた音声情報と画像情報に基づいたプロトコル分析により、ヒューマンインタフェースを評価する方法を開発し、その有効性を確認した。
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