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1998 年度 実績報告書

斜め追波中における操船ガイダンスに関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08305038
研究機関大阪大学

研究代表者

浜本 剛実  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30107130)

研究分担者 藤野 正隆  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10010787)
烏野 慶一  北海道大学, 水産学部, 教授 (80031467)
梅田 直哉  水産庁水産工学研究所, 漁業生産工学部, 室長
池田 良穂  大阪府立大学, 工学部, 教授 (10117989)
榎本 孝史  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00273582)
長谷川 和彦  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60106804)
キーワード船舶 / 波浪 / 操船ガイダンス / 転覆 / 模型実験 / 数値シミュレーション
研究概要

船舶の転覆を防ぐ目的で国内及び国外において復元性基準が設けられているが、これらの基準は平水中において定められている。ところが、実際には荒天中それも横波ではなく追い波や斜め追い波中において多発していることから、波浪中の転覆現象を理論的及び実験的に解明し、その対策として操船者に操船ガイダンスを示すことを目的とした。
本年度行った研究の概要は次のとおりである。
追波及び斜め追波中を航行している船舶が転覆に至る主要な運動モードはPure Loss of Stability,Parametric Resonance,Broaching-toと呼ばれる。これらの運動モードを誘発する波と船型との関係を調べるために、コンテナ船型と漁船船型の模型実験を実施した。コンテナ船模型は低速域ではParametric Resonance、高速域ではPure Loss of Stability及びBroaching-toによって転覆するモードが観測された。一方、漁船模型は横揺固有周期が短く、追波との出会い周期と固有周期との比がparametric Resonanceの発生条件を満たさないため、このモードによる転覆は起こらず、高速域で主にBroachingによる転覆と特に、斜め追波状態では横揺する毎に甲板滞留水による横揺振幅の増加が著しく、復原力が低下する波の山で転覆するモード観測された。
現在の操船ガイダンスは海洋波のスペクトル追波及び斜め追波中を航行する船の出会い周波数のスペクトルに変換し、波エネルギーが集中する船速、波周期及び出会い角を中心とした範囲を危険領域としたもので、個々の船舶の特性及び波浪条件を反映することが出来ない。従って、波エネルギー集中が起こる範囲以外にあるParametoricResonanceによる転覆は危険領域に含まれていない。
最終年度として、研究のまとめを行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 浜本剛実: "A Mathematical Model to Describe Ship Motions Leading to Capsize in Severe Astern Waves" Journal of The Society of Naval Architects of Japan. 第184号. 113-120 (1998)

  • [文献書誌] 梅田直哉: "New Remarks on Methodologies for Intact Stability Assessment" 4^<th> International Stability Workshop in St John′s Canada. 1-12 (1998)

  • [文献書誌] 烏野慶一: "簡易渦モデルを用いた操縦運動中の主船体流体力の成分分離型数学モデルv" 日本造船学会論文集. 第184号. 73-82 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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