研究課題/領域番号 |
08305041
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
岡田 博雄 大阪府立大学, 工学部, 教授 (90081398)
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研究分担者 |
坪郷 尚 大阪府立大学, 工学部, 助手 (80254431)
正岡 孝治 大阪府立大学, 工学部, 講師 (10244659)
室津 義定 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50081386)
矢尾 哲也 広島大学, 工学部, 教授 (20029284)
船木 俊彦 大阪大学, 工学部, 教授 (90029174)
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キーワード | 弾性支床上の梁と板モデル / 波浪応答と特性波数 / 鉛直撓み波動伝搬挙動 / 水平撓み挙動特性 / 短期応答スペクトル / 信頼性評価システム / 流体減衰マトリックス / 構造パラメータの同定 |
研究概要 |
1.海上空港を想定した長大箱型浮体構造の水平面内撓み挙動についても剪断変形の影響を考慮した梁モデルを用いて検討を行い、低次モードの水平面内弾性振動にも注意が必要であること等を指摘した。また、梁モデルによる取扱いは定性的波浪応答特性を把握するには非常に見通しがよく、初期設計時に有用であることを示した。 2.さらに、大型浮体構造の鉛直撓み挙動について、定量的な精度の問題も検討できるように、浮体内部を伝搬する鉛直撓み波動と水波との相互作用を考慮した解析モデルとその解を導出することにより、撓み波動の分散関係や造波減衰を考慮した波浪応答の簡易式を提案している。また、波浪応答に及ぼす浮体設置海域の水深や浮体曲げ剛性および緊張係留特性の影響をも明らかにしている。 3.上で求めた規則波中の波浪応答特性と海面の短期波スペクトルと組み合わせることにより、短期不規則海面における応答スペクトルと最大値分布等の特性を推定する。さらに、浮体パネルに対する限界状態基準式を設定し、信頼性を評価するシステムを開発した。また、本システムを海上空港を想定した、5,000m級箱形浮体構造体に適用し、結果に対する考察を行った。 4.浅海域における構造体の弾性振動における減衰マトリックスの推定精度向上について、基礎的検討を行った。 5.超大型浮体の構造応答解析における骨組構造へのモデル化、構造パラメータの同定法の理論的検討を行った。 6.以上の諸成果と今後開発予定の係留系との複合モデルによる挙動解析システムを適宜組み合わせることにより、大型浮体構造の総合的な信頼性評価を行えるシステムを開発できる見通しを得た。
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