研究課題/領域番号 |
08307003
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森 茂郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30010424)
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研究分担者 |
福原 資郎 関西医科大学, 医学部, 教授 (40142301)
赤木 忠厚 岡山大学, 医学部, 教授 (20136386)
三木 徹 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (90242180)
阿部 正文 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (00045783)
中村 栄男 愛知がんセンター研究所, 研究員 (80180363)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 悪性リンパ腫 / EBウイルス / 8型ヘルペスウイルス / ホジキン病 / キャッスルマン腫瘍 |
研究概要 |
1. 悪性リンパ腫発生機序の解明に向けた研究: 悪性リンパ腫は従来形態学的に分類されてきたが、1980年台には免疫学的表現型が調べられるようになって著しくその制度を増した。現在世界で汎用されている悪性リンパ腫の分類は、この形態と免疫学的特性に依拠したものである。さらに1990年代に入ると、悪性リンパ腫の発生機序がすこしづつ判明してきた。現在この面の研究は年々著しい進歩を遂げているが、全発生機序の解明にはまだ時間がかかることが予想されている。 2. 日本人リンパ腫の特性に関する研究: 悪性リンパ腫には地理的、人種的特性があることが以前から指摘されていた。今回我々はこれらの地理的、人種的特性の因って来る所以をリンパ腫発生の分子機序から明らかにすることを試みてきた。この線の研究からたとえば膿胸後リンパ腫がEBウィルスによって発生することとか、我が国のホジキン病にはEBウイルス由来のものが多いという知見が明らかになってきた。これらの研究はもっと強化される必要がある。 3. 日本人悪性リンパ腫病理分類画定にむけた作業 個々の亜型について、その発生機序を明らかにする、また日本人の特性を明らかにするという作業と平行して、われわれはそれらの知見を統合して我が国の実情に見合った悪性リンパ腫分類を設定するための基礎的作業を進めてきた。今回ここに結集した施設から、総計3000例をこえる悪性リンパ腫症例を登録し、それらについて、現段階で可能な分類、国際比較等の作業を行った。これらは現在解析がすすめられており、我が国の基礎データとして近日中に発表予定である。この作業は研究年度終了ののちも継続して行い、数年の間に、我が国のリンパ腫の現況に合致した新しい分類を提唱することを予定している。
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