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1996 年度 実績報告書

免疫器官としての皮膚についての検討

研究課題

研究課題/領域番号 08307009
研究種目

基盤研究(A)

応募区分総合
研究機関東京大学

研究代表者

玉置 邦彦  東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (30010432)

研究分担者 相場 節也  東北大学, 医学部, 講師 (80159269)
塩原 哲夫  杏林大学, 医学部, 教授 (10118953)
滝川 雅浩  浜松医科大学, 医学部, 教授 (80115873)
キーワード皮膚 / 皮膚器官 / ケラチノサイト / ランゲルハンス細胞 / T細胞 / αβTCR / γδTCR
研究概要

皮膚を構成する細胞のうち,ケラチノサイト(KC),ランゲルハンス細胞(LC)およびT細胞についての検討を行なった。ケラチノサイトはMHCクラスII抗原の発現を誘導し,LCと抗原提示能について,種々の抗原について検討した。その結果,LCの抗原提示にはCD86が関与するが,CD80は関与せず,抗CD54抗体では部分的な抑制がみられた。一方KCによるものでは,CD80,CD86の関与は認められなかった。しかしKCではT細胞上のCD28が関与していることが示唆された。LC上のCD-stimulutory moleculeの発現が種々のサイトカインによって異なったregulationをうけていることがこれまでに明らかにされている。GM-CSFによるB7-1のupregulationがIL-1ではsynergisticにupregulateされるのに対し,TNF-αではそのような働きのないことも明らかにされた。またヒトのLC上に発現しているHECA-452単クローン抗体で認識されるCutaneons Lymphocyte-associated Antigen(CLA)は、LCの皮膚への遊走に重要な分子であることも示唆された。
皮膚のT細胞については,マウスの真皮に樹枝状の形態をとるT細胞が新たに見出された。この細胞の由来について現在検討がなされている。表皮内の樹状T細胞(DETC)については,TCRδのノックアウトマウスについて検討された。このδ^<-/->マウスのDETCの多くはαβTCR^+,CD8^+であり,これらの細胞をin vitroでIL-2と共に培養することによって,γδ^+のDETCに類似したキラー活性を示すことが明らかにされた。ヒトにおいては固定薬疹の病変部表皮内のT細胞はαβ^+,CD8^+でしかも限られたTCR Vα,Vβ遺伝子を用いていることも示された。
このように皮膚における免疫に関与する細胞とその性状が次々に明らかにされている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K.Tamaki et al: "Identification and characterization of novel derwal Thy-1-antigen-bearing clendrihc cells in murine skin" J Invest Dermatol.106. 571-576 (1996)

  • [文献書誌] H.Yagi,M.Takigawa et al: "TCR V_β7^+Th_2 cells mediate UVB-induced suppresion of contact photosencitrity by relcasiy IL-10" J Immunol. 156. 1824-1831 (1996)

  • [文献書誌] Y.Tokura,M.Takigawa et al.: "Th_2 suppressor cells are more susceptible to sphingosine than Th_1 cells in murice contact photo sensitivity" J Inoest Dumatol. 107. 34-40 (1996)

  • [文献書誌] T.Shiohara et al: "Resistance to cutaneens graft-uersus-host diseace is not induced in TCRδ gene mutant mice" J Exp Med. 183. 1483-1489 (1996)

  • [文献書誌] J.Hayakawa,T.Shiohara et al: "Adult thymus contains dendritic epidecwal T cell precursors hat home to the epiderwis in irradiated but not in normal mice" Cell Immunol. 174. 190-198 (1996)

  • [文献書誌] H.Ozawa,S.Aiba et al.: "Interferon-gamna and inteleukin-10 inhit antigen presentation by trangerlems cells for T helper tepre 1 cells liy suppussing ther CD80(B7-1)" Eur.J Immunol.26. 648-652 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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