研究課題/領域番号 |
08307015
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応募区分 | 総合 |
研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
矢嶋 俊彦 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (10018749)
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研究分担者 |
高田 隆 広島大学, 歯学部, 助教授 (10154783)
小鷲 悠典 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (60014338)
我孫子 宜光 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70050086)
亀山 洋一郎 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (70113066)
加藤 熈 北海道大学, 歯学部, 教授 (60001020)
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キーワード | 歯周組織 / 加齢変化 / 歯周靭帯細胞 / 歯肉線維芽細胞 / コラーゲン産生 / アルカリ性ホスファターゼ / PGE_2産生 / カテプシンB,L |
研究概要 |
口腔機能の最も基本的な咬合・咀嚼機能を果たしている歯を支える歯周組織は、種々の代謝・機能障害を伴う加齢変化を示す.しかし、それの発生機序等はまだ解明されていない.そこで、9名の研究者が専門的卓越した研究方法を用い、歯周組織の加齢変化を惹起する機構の総合的解明を試みた。 ラット歯周組織では、6カ月以降、加齢に伴い線維芽細胞のコラーゲン分泌・貧食能の低下、骨芽細胞・セメント芽細胞のアルカリ性ホスファターゼ活性の低下が観られた.さらにこれらの遺伝子発現レベルでの変化を検索中である. 週齢の異なるラットに由来する歯周靭帯細胞を用いた観察では、加齢に伴い細胞増殖能、アルカリ性ホスファターゼ活性、石灰化能の低下が認められた.また、細胞の加齢に伴い、歯周病原細菌LPSはPGE_2産生を促進した.年齢の異なるヒトに由来する歯周靭帯細胞、歯肉繊維芽細胞を用いた実験においても、化齢に伴いアルカリ性ホスファターゼ活性とコラーゲン産生の低下が観られ、逆にカテプシンB,L活性の上昇が認められた。また、これらの細胞の加齢に伴い、歯周病原細菌LPSはPGE_2産生を促進した.現在これらの変化を遺伝子発現レベルで検索中である. このように、歯周組織の加齢に伴う組織細胞の形態的、機能的変化が明らかになりつつあり、さらに組織細胞学、組織細胞化学、分子生物学的解析を進め、総合的解明を試みている.
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