研究分担者 |
石田 貴文 東京大学大学院, 理学研究科, 助教授 (20184533)
松尾 雅文 神戸大学, 医学部, 教授 (10157266)
孫田 信一 愛知県心障者コロニー, 発達障害研, 主任研究員 (00100165)
福嶋 義光 信州大学, 医学部, 教授 (70273084)
池川 志郎 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30272496)
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研究概要 |
平成10年度は、(1)家族性白内障、(2)進行性骨幹異形成症(Engelmann病)、並びに(3)発作性運動誘発性コレオアテトーシスの3種の常染色体優性の単一遺伝子病の家系において2点連鎖解析を行った。インフォームドコンセントを得た後に、家系構成員からDNAを調整し、450種のGenethonのマイクロサテライト(CAリピート)多型マーカー遺伝子型と疾患との連鎖を検討した。各マーカー座に対するPCRプライマーを合成し、片鎖を蛍光色素Cy5でラベルした。PCR産物をオートシケンサ中で電気泳動し、泳動パターンから各アレル型を同定した。連鎖の検定はコンピュータで解析し、最大ロッド得点(Zmax)を算定した。 (1)4世代にわたる10名の罹患者を含む1家系の家族性先天性白内障座は、20番染色体のマーカー座との連鎖を認めた。最大ロッド得点(Zmax)=3.61,θmax=0.00であった。ハプロタイプ解析により、白内障座は33.9cMにマップされた。しかし、同領域に局在する水晶体特異的に発現するフィラメント構造タンパク遺伝子(BFSP1)内には塩基置換や欠失は同定されなかった。15種の既知の白内障座および数種の候補座との連鎖は否定された。(2)2家系計17名の罹患者を含む家系のEngelmann病座はBマーカー座と高い連鎖値を示した(Zmax=5.78,θmax=0.00,p=0.90)。ハプロタイプ解析では26.3cMにわたる領域にマップされた。(3)計24名の3家系における発作性運動誘発性コレオアテトーシス座はCマーカー座(17.3cM)と連鎖した(Zmax=6.077,θmax=0.00,p=0.9)。既知のイオンチャンネル関連遺伝子座との連鎖は否定した。これらの結果は遺伝病の責任遺伝子の単離に有用な位置情報となる。
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