研究課題/領域番号 |
08308008
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 総合 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
牟田 博光 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (70090925)
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研究分担者 |
江坂 知子 (財)国際開発センター, 研究員 (10272684)
星野 敦子 十文字女子大学, 社会情報学部, 助教授 (40225793)
屋敷 和佳 国立教育研究所, 教育政策研究部, 室長 (70150026)
浜野 隆 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (00262288)
中川 正宣 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (40155685)
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キーワード | 人材養成 / 職業教育 / 企業内教育 / 大学評価 / 科学技術教育 |
研究概要 |
職場で期待されている能力は学歴や専門によって異なる。しかし、理工系が多く、実学を強調する高等専門学校や専門学校卒業者に対する企業の期待も、一般の短期大学卒業者に対する期待に類似している。企業は新入社員の持つ実務知識・技術よりも人格や基礎能力の有無をより重視しており、学校教育機関に対して専門教育よりも、豊かな人間教育を求めている。職務に必要な特定の知識や技術は、働き始めてから身につければ良いと、企業は認識している。 専門教育と人間教育の関係は専門や職務によって当然異なる。工学教育は教育内容と職業の結びつきが比較的強い。入社前に大学で学んできて欲しいと企業が考えている教育項目と職種の関係を見ると、R&Dの職種では学力(知識力、専門的技術・技能力、解析・応用力など)の方が人間力(自己啓発・管理力、協調性、積極性・意欲、国際感覚、倫理・責任感など)より重要視されている。また、工場、本社・企画ではほぼ同じ、技術営業の職務では、学力より人間力がより重要と判断されている。 職業専門知識を持つことによって専門以外に目を向けることができず、早い段階で自分の可能性を狭くしてしまうのではないか、といった懸念を持つ人材養成担当者の意見もあった。 しかし、就職協定もなくなり、今後は会社の必用に応じて通年採用する企業が多くなってくると考えられる。採用する側は時間をかけて一人一人が何ができるかを見るため、大学の暖簾より、本人にどのような能力が備わっているかが、ますます重要になる。通年採用は新卒者も中途採用と同じ立場で採用するため、職業的準備がどの程度できているかが重要になってくる。理工系人材養成においては職業的知識技術の準備は特に重要である。学校での授業方法改善が必要となる。
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