研究分担者 |
益子 典文 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10219321)
吉崎 静夫 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (20116130)
堀内 孜 京都教育大学, 教育学部, 教授 (40115978)
正司 和彦 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (10029283)
西 穣司 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (70120095)
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研究概要 |
次の3つの観点から教師教育のための遠隔教育システムの実現に向けて研究を推進した。 1.現職教育と遠隔教育:現職教員に対する遠隔教育システムでは,理工学のような先端的内容を社会人に公開するのとはまったく異なる視点からシステムを構築する必要がある。そこで,現職教員のための大学院の現状分析に基づき,学校を基盤とした現職教育の展望について具体的提言を行った。また,システム構築にあたって種々の条件を考慮した具体的な設備と,平成8年度より稼動しているSCS(Space Collaboration System)を用いた現職教員大学院生を対象としたセミナーの実践を行った。 2.教師教育プログラム:遠隔教育では,教育内容・教育方法がきわめて重要である。そこで,教師教育改革の流れに沿った遠隔教育システムを実現するための条件分析および教師の多様性や発達特性に合致したプログラムの構成法を検討し,具体的な提言を行っている。また,教育内容として,教師の自己省察を促進しつつ,それを学校改善へと導くことのできる省察と協同による現職教育プログラムを開発・試行した。 3.現職教育に関する海外事情:すでに欧米各国では教育改革の一環としての教師教育改革に取り組んできており,そこではインターネットやマルチメディアを利用した遠隔教育システムや,出前大学(outreach)のしくみが実現されている。そこで,大学と学校のパートナーシップに基づく教師教育システムを実現しているハワイ大学教育学部のMET(Master of Education in Teaching)プログラムを例に,パートナーシップや職能開発専門学校PDSs(Professional Development Schools)の実態調査を行いつつ,実現方法や日本の現状のシステムへの適用可能性を検討した。
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