研究課題/領域番号 |
08308011
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研究機関 | メディア教育開発センター |
研究代表者 |
坂元 昂 メディア教育開発センター, 所長・教授 (00016338)
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研究分担者 |
岩永 雅也 放送大学, 助教授 (30151749)
山田 文康 静岡大学, 情報学部, 教授 (40158217)
岩坪 秀一 大学入試センター, 研究開発部, 教授 (20141997)
麻生 誠 放送大学, 教授 (00014689)
池田 輝政 メディア教育開発センター, 研究開発部, 教授 (90117060)
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キーワード | 大学入試高得点者 / 人材評価 / 人材育成 / 進学適性検査 / 共通一次試験 / 創造性 / オリジナリティー |
研究概要 |
本研究では、大学入学試験により高く評価された人材・能力の特徴を、統計分析、本人へのアンケート調査、面接調査、により明らかにすることによって、大学入試時点における試験による人材・能力評価の信頼性や妥当性の検討、並びに独創性につながる人材・能力の評価と育成の方法・条件についての検討を行った。 研究の対象は、(1)成績優秀者(受験者の上位0.1%)の出身県別(出身高校の所在する県)、性別、現役・浪人別、入学大学別、進学学部別の特徴をみるために選ばれた983名(昭和26〜29年)、(2)進学適性検査の社会的成功に対する予測妥当性研究のために選ばれた特定年度(昭和24、25、27、28の各年)の京都大学法学部・経済学部合格者1,561名、(3)進学適性検査の社会的業績あるいは独創性に対する内容妥当性、および独創性につながる大学入試の評価の在り方とそのための育成の方法を調べるために選ばれた高得点者2,944名(昭和24〜29年)、である。結果の概要は以下のとおりである。 (1) 成績優秀者の属性的な特徴は、県別分布では東京集中が顕著、性別では女子比率は5%前後、入学先では東大と京大の2大学が半数を占めるが残りは比較的多くの大学に散らばっている、学部系統では医学部集中は顕著でない、ことが明らかとなった。 (2) 進学適性検査の予測妥当性については、公務員や大学教師など特定の知的・専門的職業分野に進むような人材を見いだす場合には、ある程度役立つ可能性がある、と示唆できる。 (3) 進学適性検査の内容妥当性については、卒業後に進んだ職業分野によって業績および独創性の内容は異なるが、得られた回答に関する限りでは、内容妥当性を否定する材料は得られなかった。
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