研究分担者 |
加藤 雄士 筑波技術短期大学, 客員研究員 (50224548)
大沼 直紀 筑波技術短期大学, 教育方法開発センター, 教授 (20169022)
市川 熹 千葉大学, 工学部, 教授 (80241933)
長嶋 祐二 工学院大学, 工学部, 助教授 (50138137)
神田 和幸 中京大学, 教養部, 教授 (70132123)
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研究概要 |
本研究は日本手話の言語学的研究,工学的研究に必要となる手話辞書構築に必要な基礎的技術の確立と研究者間での共有化を目的として行ったものである.本研究では手話の言語学的研究と電子化辞書に関連する技術に関する研究を行いつつ,手話研究において試験的に運用可能な手話辞書の構築を試みた.なお以上の研究を効率的に進めるため5つの分科会を設けた. 1.分科会A 日本手話の言語学的記述方法とその辞書化の研究 手話辞書に必要な手話表記法を確立した.また語彙選定,語形選定を行って手話電子化辞書の原型となるサインッデックスV.1を作成した. 2.分科会B 日本手話の画像データの収集,蓄積と検索方法の研究 手話を画像データとして収録するための技術的問題を検討し,ハードウェア仕様,録画に際してのマニュアルをまとめた.またこれらの標準手法を採用して手話画像の録画を行い,結果を画像データベースコサインVer.2にまとめた. 3.分科会C 日本手話の時間的,空間的観測採取とデータベース化の研究 手話の言語的構造の解明に必要な手指動作と非手指動作を観測する方を確立した.これらは(2)の手話画像データの収集に利用した. 4.分科会D 教育分野における応用に関する研究 聴覚障害者の教育における聴覚手話法の可能性について検討した.異なる感覚系を同時に働かせるにはレベル合わせが必要であるが、手話と韻律の同期性が強いので,障害児の発達に応じて言語モードを組み合わせれば聴覚手話法は十分に確立できると結論した. 5.分科会E データベースの共同利用方式と管理方式に関する研究 手話データの表現形式,データベースの登録制度,インフォーマントのプライバシー保護,知的所有権等について検討し,手話データベース登録制を確立した.さらにインフォーマントにデータ公開の許諾を得る方法を考え,試行を行った.
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