研究分担者 |
城戸 裕之 九州大学, 工学部, 教授 (50037959)
高城 敏美 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (40029096)
吉田 英生 京都大学, 大学院工学研究科, 教授 (50166964)
池上 詢 京都大学, 大学院エネルギー科学研究科, 教授 (70025914)
花村 克悟 岐阜大学, 工学部, 助教授 (08650253)
|
研究概要 |
本研究では化学エネルギーを熱に変換する従来の燃焼を改め,燃焼過程中に価値の高いエネルギーを直接抽出する方法を提案し,12名の研究者がそれぞれ分担して力学エネルギー(動力を含む),高価値物質合成,光エネルギーを高い比率で発生させる課題に対して理論解析と実験を実施した.主な研究成果を要約すると次のようになる. 1. 力学エネルギーへの変換:流体を加速することによる運動エネルギーへの変換と内撚機関における燃焼制御による動力発生に焦点を絞り,前者においては等温膨張燃焼を利用して流体加速し,運動エネルギーを高比率で発生させる実験並びに理論解析を行なう一方,後者ではガスタービン,内燃機関へ応用した場合の性能評価を検討し,さらにエクセルギー解析を進め,優れた特徴があることを明らかにした. 2. 高価値物質の合成:天然ガスの主成分であるメタンの水蒸気改質を部分燃焼によって理論的に必要な最低限度のエネルギー量に近付ける燃焼方法として多孔構造体内の往復流動燃焼を適用し,メタン転換率は80〜90%,熱効率は85%と極めて高い性能が得られることを理論解析と実験によって明らかにし,新しい基盤技術として期待できることを示した. 3. 光エネルギー変換:光エネルギーへの変換は従来のガス灯に比較して高い変換効率は実験的に実現できたものの,依然低い水準にあり,多孔構造体に塗布する新しい希土類元素の探索が必要である. 4. その他電気エネルギー直接抽出を目指して多孔構造体内燃焼場の電気的構造を実験的に調べた.本研究では予備的な段階であり,今後の研究展開に際しての問題点の摘出を得るに止まったが,新しい展開を計る場合の指針を得ることが出来た.
|