研究課題/領域番号 |
08309001
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮崎 勝美 東京大学, 史料編さん所, 助教授 (60143533)
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研究分担者 |
松方 冬子 東京大学, 史料編さん所, 助手 (80251479)
森下 徹 山口大学, 教育学部, 助教授 (90263748)
藤川 昌樹 筑波大学, 社会工学系, 講師 (90228974)
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キーワード | 巨大建設技術 / 建築技術 / 土木技術 / 近世都市 / 江戸藩邸 / 屋敷絵図 / 作事史料 |
研究概要 |
1 史料調査・分析 本年度は、国立史料館・大垣市立図書館の所蔵史料を調査・撮影した。また昨年度までに撮影した山口県文書館・国立史料館所蔵の絵図・文献史料のプリントを分担者に追加配付し、各自の課題に沿って分析を進めた。 2 研究論文 本年度は、織豊期京都の小屋と町屋に関する土本俊和(昨年度まで研究分担者、本年度は在外研究のため辞退)の論文と、近世前期の江戸における大名下屋敷の拝領屋敷獲得に関する金行信輔(研究協力者)の論文が公表された。前者は江戸藩邸の長屋建築との関係を考える上でも重要な意味をもつ論考であり、後者は先行研究の欠如した時期を対象にして、江戸藩邸の土地獲得の実態を詳細に検証したものである。また松方冬子は本研究の研究成果報告書に、盛岡藩南部家の江戸諸屋敷の変遷を明らかにした論考(「盛岡藩江戸屋敷の変遷について」)を執筆した。 3 屋敷絵図のCAD入力 江戸藩邸絵図のCAD入力では、昨年度までの盛岡藩邸絵図に続いて、萩藩邸絵図の復元図化作業を進めた。その成果の一部は、研究成果報告書に収載した。 4 作事記録の分析・翻刻 本年度も、本研究と密接な関係をもつ「作事記録を読む会」の場で、18世紀後半における萩藩江戸藩邸の作事記録を講読・分析した。それら作事記録は、江戸藩邸の建設体制、技術者組織、建設経過、資材調達等に関する詳細な史料である。研究成果報告書には同会で読了した史料の中から「江戸三御屋敷新御作事記録」(山口県文書館所蔵毛利家文庫)を選び、全文翻刻掲載した。
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