研究課題/領域番号 |
08309006
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 総合 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
横山 俊夫 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (40027553)
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研究分担者 |
大城 直樹 神戸大学, 文学部, 助教授 (00274407)
山里 純一 琉球大学, 教養部, 教授 (50166659)
三浦 國雄 大阪市立大学, 文学部, 教授 (60027555)
上江洲 均 名桜大学, 国際学部, 教授 (60279429)
都築 晶子 龍谷大学, 文学部, 教授 (00115601)
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キーワード | 久米島 / 媒介 / 上江洲家文書 / 吉濱智改文書 / 易占 / 日撰書 / 風水 / 暦 |
研究概要 |
本研究は、文書調査、地理調査、面接調査の三方向で推進中。本年度実績をこれらの方向ごとに略記する。 1)(1)上江洲家文書調査:とくに家礼書、風水書群について、従来沖縄で見られたものとは系統の異なるもの、あるいは独自に作成されたと思われるものを発見。また首里王府版の頒暦、版本節用集、版本貝原益軒著術類などを含む事を確認。文化交渉史ならびに出版文化史上の意義につき、さらに検討の予定。また文書中の琉球漢詩研究も緒についた。 (2)吉濱智改文書調査:易占書、史書評論、民族学評論、戯曲、時局論を中心に解読、カード作成を全文書の約三分の一にわたり達成。また、十点のマイクロ複写に着手。具志川間切に口承史を残す制度があたこと、土神信仰論など吉濱氏の評論には重要な記述が含まれていることを発見。また易占法の実態を示す記録も多く、精読がまたれる。朝鮮版易書、朝鮮古典文学の翻案戯曲作品など、朝鮮半島との文化交流を語る資料類も確認。 2)墓風水に関して、上江洲家美里川墓についての文書、と実地との照合をはじめ、本島や中国福州での調査報告との対比を開始。また民家の仏壇や竈を中心に、本島との比較調査を遂行。なお、久米島残存の各種土地測量簿のデータベース化の準備も整えた。 3)聞き取りについては、本年は八月ウマチ-における、君南風殿内、儀間地域で若干の調査をしたにとどまる。ただ、日撰書類に関しては、本島、八重山にまたがり新写本調査を始めるのと並行に、幾件か実施した。 4)研究分担者および協力者間の情報流通のため、ワープロ版ニューズレター『とぅんばら-通信』を編集、3号まで(A4/計21ページ)発行。
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