研究課題/領域番号 |
08401002
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
印度哲学(含仏教学)
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
高さき 直道 鶴見大学, 文学部, 学長 (60027969)
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研究分担者 |
石田 千尋 鶴見大学, 女子短期大学部・総合教育, 助教授 (00192485)
河野 眞知朗 鶴見大学, 文学部, 教授 (40224810)
関根 透 鶴見大学, 歯学部, 教授 (40097316)
大三輪 龍彦 鶴見大学, 文学部, 教授 (70103512)
納冨 常天 鶴見大学, 文学部, 教授 (60132916)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | 中世の鎌倉仏教文化 / 西大寺教団 / 大乗寺洞谷記 / 覚賢 / 俊海 / 浄厳院看病用心鈔 |
研究概要 |
北条氏一門の支配下にあった金沢文庫の資料、称名寺浄土庭園、覚園寺・極楽寺石造物を中心に、鎌倉の仏教文化を調査するとともに、浄土寺・光明坊・大山祗神社、大乗寺・永光寺、常楽寺・安楽寺、西法寺・宇治平等院、浄厳院などにおける西国・北陸・信州・京滋の仏教文化を調査し、それぞれの特質と関係を比較究明して、次のような成果をあげることができた。 1、浄土寺の文献資料と、新発見にかかる鎌倉多宝寺覚賢造立の釈迦如来像や、聖徳太子立像・宝篋印塔、光明坊の忍性造立十三重石塔や五輪塔、大山祗神社の新発見にかかる鎌倉極楽寺俊海施入の鐃鉢や、宝篋印塔群などを通じて、西大寺流の西国展開の実態を探ると同時に、鎌倉を中心とする西大寺教団と密接な関係にあることが判明した。 2、大乗寺の支那禅刹図式・秘本洞谷記、永光寺の正法眼蔵・伝光録・永光寺住山記を調査し、鎌倉五山における伽藍結構や法要行事、さらには総持寺住山記・五院住山記との関係を考察し、洞谷記を中心とする瑩山研究の成果はあげることができたが、禅院における伽藍結構の問題や、住山記を中心とする総持寺教団の研究は、今後の課題として継続研究する予定である。 3、大慈寺寒巌義尹願文や広福寺の資料を通じ、曹洞宗の西国展開における特質を究明することができた。 4、常楽寺の十不二門文心解や、渡海求法僧安楽寺開山樵谷惟仙・二世中国僧幼牛恵仁を中心とする日中交渉を通して、鎌倉と上田の仏教文化は密接な関係にあることがわかった。 5、なお、看病用心鈔については一応の成果をあげたが、安居院流唱導の東国展開や浄土庭園などについては継続研究の予定である。
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