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1997 年度 実績報告書

カテゴリーの獲得と使用における情報の階層構造

研究課題

研究課題/領域番号 08401004
研究機関京都大学

研究代表者

清水 御代明  京都大学, 文学研究科, 教授 (20031669)

研究分担者 尾入 正哲  京都府立大学, 福祉社会学部, 助教授 (70185180)
山下 博志  京都大学, 文学研究科, 助手 (70239979)
藤田 和生  京都大学, 文学研究科, 助教授 (80183101)
乾 敏郎  京都大学, 文学研究科, 教授 (30107015)
苧阪 直行  京都大学, 文学研究科, 教授 (20113136)
キーワードカテゴリー獲得 / カテゴリー使用 / 情報の階層構造 / 情報表象機構 / 情報補間 / 種間比較 / 空間的境界形成 / 技能形成
研究概要

1.情報表象機構の検討:物体の形状情報と位置関係情報の脳内表現を,無意味図形および3次元自然物を用いて実験的に検討し,これら2種類の情報が異なるシステムで処理されていることなどを明らかにした。2.カテゴリー分け学習機構の検討:カテゴリー分け学習によって対象の見え方がどのように変化するかを調べ,カテゴリー境界の学習制約の網目モデルによるシミュレーションを通じてカテゴリー分け学習の機構を考察した。3.情報補間の種間比較:1)ハトとアカゲザルの知覚的補間過程を実験的に比較分析した結果,後者にのみ補間の証拠が得られた。2)チンパンジーの時空間的境界形成(ランダムドットの物理的属性を仮想的な図形を移動させて次々変化させると仮想的な図形の輪郭が知覚される現象)の過程を分析し,ヒトと同様の輪郭知覚を見出した。4.知覚カテゴリー抽出過程の検討:色彩や方向,運動などの視覚刺激が関与する知覚的カテゴリーの抽出過程にはたらく諸要因を,脳の事象関連電位を指標とした評価法,および視覚探索課題などの心理物理学的な評価法を用いて実験的に検討した。5.色カテゴリー形成機構の検討:視覚系の情報処理過程において色カテゴリー判断の基礎が形成されるというモデルを,心理学実験および神経生理学的データを考慮しつつ人工神経回路網などを用いたシミュレーションによって検討している。6.技能形成過程とカテゴリー認知の関連の検討:1)方向感覚のような認知技能の獲得に際して目印や経路がどのようにカテゴリー化され,把握されていくかを,空間イメージ操作実験を通じて検討した。2)機器操作への習熟と機器のカテゴリー化との関係を検討するため,機器の機能の類似度評定を求め結果を分析中である。7.類別情報と個別情報の相互作用の検討:語詞連想におけるカテゴリー的反応と非カテゴリー的反応の分布を見るため連想資料の分析を進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 乾 敏郎: "池田・小保内図形残効のモデル" 日本心理学会第61回発表論文集. 540-540 (1997)

  • [文献書誌] 杉尾武志 等: "図形の変換情報の内部表現と認識への制御的役割" 電子情報通信学会技術研究報告. HIP97-24. 99-106 (1997)

  • [文献書誌] Fujita,K.: "Perception of the Ponzo illusion by rhesus monkeys,chimpanzees,and humans" Perception & Psychophysics. 59・2. 284-292 (1997)

  • [文献書誌] Fujita,K., et al.: "Discrimination of macaques by macaques : the case of Sulawesi species" Primates. 38・3. 233-245 (1997)

  • [文献書誌] Sato,A., et al.: "Perception of object unity in a chimpanzee (Pan troglodytes)" Japanese Psychological Research. 39・3. 191-199 (1997)

  • [文献書誌] 尾入正哲: "方向感覚のヒューマンエラー:空間技能の形成と利用について" 労働の科学. 53・3. 30-35 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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