研究分担者 |
筱田 健一 上智大学理工学部, 教授 (20053712)
吉田 知行 北海道大学, 大学院理学研究科, 教授 (30002265)
石川 剛郎 北海道大学, 大学院理学研究科, 助教授 (50176161)
泉屋 周一 北海道大学, 大学院理学研究科, 教授 (80127422)
諏訪 立雄 北海道大学, 大学院理学研究科, 教授 (40109418)
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研究概要 |
(1)SL(2,C)の有限群Gの表現論を用いて、2次元の特異点ADEの幾何学(McKay対応)の研究で進展があった。各既約成分はGのある既約表現に対応するが,さらにその既約成分のまわりのより精密な構造も表現論的に記述できることが明らかになりつつある。これは,いくつかの既約表現の実現の組み合わせとして実現される。この問題については,McKay(Canada)教授とのemailによる連絡,助言などが有益であった。1月の来日の際にもいろいろ有用な助言をえられると思われる。 (2)また,SL(3,C)有限群に血あする3次元の商空間特異点C^3/Gの幾何学(McKay対応)の研究について述べる。Gが非可換のtrihedralな場合にかなり進展し,G不変ヒルベルトスキームが極小特異点解消であることが証明できそうな状況である。 (3)アーベル多様体のモジュライとStabilityの研究が,良い素数の範囲では完成した。ここではHeisenberg群という群スキーム既約表現論が非常に重要な役割を果たす。この結果,アーベル多様体のモジュライは,ある閉じた特異多様体の同型類を付け加えることにより,閉じたFineモジュライを構成できることが証明される。また,Stabilityの観点(Mumfordの幾何学的不変式論)の立場に立つ限り,(それは,現在代数幾何学のなかでとりわけ自然な見方であるが)このcompact化は唯一自然なものであることになる。悪い素数の近傍ではこれは非常に難しい問題でまだ解決しそうにない。
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