研究分担者 |
岡 睦雄 東京都立大学, 理学部, 教授 (40011697)
石川 剛郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50176161)
諏訪 立雄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40109418)
桂 利行 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40108444)
江口 徹 東京大学, 理学部, 教授 (20151970)
|
研究概要 |
単純特異点のMcKay対応のおよびアーベル多様体のModuli空間の自然なコンパクト化について研究した。 (1)SU(2)の有限部分群Gに対して単純特異点C^2/Gの最小特異点解消をHilbert scheme of G-orbitsとして構成できる。この構成により,C^2/Gの特異点解消の例外集合の各点にはC^2のG-不変なイデアルIが対応し、有限次元ベクトル空間I/mIは自明なG加群ともう一つの既約なG加群V(I)の直和になる。ただし,mはC^2の原点の極大イデアル。I→V(I)の対応で、例外集合の既約成分のDynkin図形と、Gの既約表現のDynkin図形は一致する。これはMcKay対応の新しい説明を与える。 (2)GがSL(3)の可換な部分群のとき,特異点C^3/Gの最小特異点解消をHilbert scheme of G-orbitsとして構成した。GがSL(3)の単純部分群の場合などにHilbert scheme of G-orbitsの構造を決定した。 (3)アーベル多様体のModuli空間A_<g,N>の自然なコンパクト化を構成した。 定理 アーベル多様体のモジュライ空間は退化した(あるいは非特異な)アーベル多様体のモジュライ空間SQ_<g,N>としてコンパクト化される。SQ_<g,N>の各点はあるコンパクトな退化した(あるいは非特異な)アーベル多様体の同型類を表わす。
|