研究課題/領域番号 |
08404003
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
大春 慎之助 広島大学, 理学部, 教授 (40063721)
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研究分担者 |
藤間 昌一 広島大学, 理学部, 助手 (00209082)
田端 正久 広島大学, 理学部, 教授 (30093272)
坂元 国望 広島大学, 理学部, 助教授 (40243547)
平良 和昭 広島大学, 理学部, 教授 (90016163)
松本 敏隆 広島大学, 理学部, 助手 (20229561)
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キーワード | 非線形解析 / 数理モデル / 発展方程式 / 無限次元力学系 / 数値計算法 / 非線形楕円型方程式 / 非線形移流・拡散方程式 / 反応拡散系 |
研究概要 |
本研究では、様々な数理モデルに現れる非線形問題を、発展方程式、無限次元力学系、偏微分方程式、数値解析の立場から取り扱い、これによって得られた新しい知見や手法を非線形解析における理論的成果として体系化することを試みると共に、現在重要な研究課題とされている非線形問題に適用し、今後の進展が期待される形で研究を遂行することができた。 1.積分化半群の時間に依存する非線形摂動について基本的な結果を得た。これによって、典型的な非線形現象の数理モデルに対し新しい形で解析を行った。 2.発展作用素も生成理論を拡張し、これを退化拡散・輸送方程式に適用した。 3.非線形弾性体力学、科学反応速度論、微分幾何に関する問題を、非線形楕円型境界値問題の立場から組織的に研究を進めて多くの結果を得た。 4.発熱を伴う拡散・化学反応過程を記述する反応拡散系の解の時空間パターン形成について無限次元力学系の観点から詳細な解析を行った。 5.軸対称流れ問題、揚力・抗力係数の高精度計算、非圧縮流れ問題の数値解放とアルゴリズムについて各手法の理論的背景、近似解の収束性、精度について数値実験を含めて新しい興味のある結果を得た。 非線形解析は、現代の科学技術の問題として提起される非線形問題の研究と相まってその理論と応用が相補的かつ学際的に進展している分野である、このような研究を遂行するために学際的な研究集会を組織するなど国内外の研究者との研究連絡が、この補助金により上述のように多くの成果をあげることができた。とくに、この助成により関連分野の著名な外国人研究者と共に大規模な国際会議を開催し、貴重な情報交換を行い、新しい研究プロジェクトを発足することに成功した。
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