研究分担者 |
松本 圭司 広島大学, 理学部, 助教授 (30229546)
渡辺 文彦 九州大学, 大学院数理学研究科, 助手 (20274433)
花村 昌樹 九州大学, 大学院数理学研究科, 助教授 (60189587)
金子 昌信 九州大学, 大学院数理学研究科, 助教授 (70202017)
加藤 文元 九州大学, 大学院数理学研究科, 助手 (50294880)
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研究概要 |
超幾何関数を巡る数学は以下に述べるように様々な研究の方向があり、分野ではひどく離れているように見えても、思いがけない関連が発見されて進化している。 Eulerにより発見された超幾何積分は今や多くの人により現代的言葉で再定式化されている:即ち捻れ表路地と捻れ裏路地の双対内積として。期待される交差理論は、表路地では喜多と吉田により、裏路地ではChoと松本により確立された。更なる発展が進行中である、特に松本は真島・岩崎の協力を得て合流型の場合の完成を目指している。表路地と裏路地の交差理論の整合性は自動的に超幾何関数(周期積分)に関する2次関係式を生産するのであるが、それらは古典的なRiemannの等式の捻れ版と考えることが出来る。花村と吉田は捻れHodge理論を通してRiemannの不等式の捻れ版を得た。それらは超幾何関数のあたらしい2次不等式を生産する。 配置空間の一意化:X(k,n)によってk-1次元射影空間内のn点配置の成す配置空間を表すことにする。幾つかの配置空間は対称空間の離散群による商という表示を持つ;配置空間X(2,4)を上半平面Hなる対称空間の楕円母数主合同部分群Γ(2)による商として表示するX(2,4)〓H/Γ(2)を嚆矢とする。松本・佐々木・吉田は(3,6))型超幾何関数を通じて配置空間X(3,6)のIV型古典対称領域による一意化を構成した: X(3,6)〓{z∈M_2(C)|(z-z^*)/2i>0}/Γ, ここでΓは数論的鏡映群である。射影平面上にある6点が2次曲線に乗っている特殊な場合が丁度井草が60年代におこなった種数2のSiegel上半空間の研究を再現している。吉田はこれについて2冊の本を書いた。
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