研究課題/領域番号 |
08404006
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木村 芳文 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70169944)
|
研究分担者 |
木田 重雄 核融合科学研究所, 教授 (70093234)
熊谷 隆 名古屋大学, 大学院・多元数理化学研究科, 助教授 (90234509)
内藤 久資 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (40211411)
尾畑 伸明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (10169360)
名和 範人 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (90218066)
|
キーワード | 乱流 / 流体力学 / 渦運動 / シンプレクティック積分 / 拡散 / ランダムネス / ハミルトン力学系 / 密度成層 |
研究概要 |
今年度は第2年度にあたり、昨年度に引き続き研究環境の整備を進める一方、以下にあげる項目について理論および数値実験を通して理解を深め、結果を導きだした。設備としては初年度に購入した乱流の大型数値計算を行うためのワークステーションについて並列処理のための増設用CPUを導入したことが最も重要な事であったといえる。 具体的な研究実績としては次の事柄が揚げられる。 1.安定密度成層乱流中の拡散の問題 初年度に引き続き、大気や海洋中における安定な密度成層内での粒子拡散について数値実験と理論を併用し多くの知見を得た。特に本年度は成層に加え回転の影響を取り入れ、鉛直および水平方向の拡散現象について詳細に調べ、統計モデル方程式との比較を行った。 2.2次元定曲率局面上の渦運動 これまで2次元渦運動は平面あるいは球面について展開されていたに止まっていたが、これを定曲率曲面上の運動に拡張し、初めて負曲率曲面上の渦運動を定式化した。応用として渦対とその極限である渦二重極の運動を考察し、平面、球面、あるいはポアンカレ曲面いずれの場合もその運動は測地線に沿ったものであることを数学的に証明した。 3.2次元点渦方程式のシンプレクティック解法 2次元の点渦方程式はハミルトン力学系として記述でき、その数値解法としてはシンプレクティック構造を保存するように積分することが望ましい。前年度に引き続き、陽的なシンプレクティック解法について考察を進める一方、陰的なシンプレクティック解法との比較を行った。
|