研究課題/領域番号 |
08404010
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
大橋 隆哉 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (70183027)
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研究分担者 |
石崎 欣尚 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (10285091)
山崎 典子 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (20254146)
政井 邦昭 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (80181626)
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キーワード | X線天文学 / 銀河 / 銀河団 / 高温プラズマ / X線検出器 |
研究概要 |
本年度は研究の3年目にあたり、「あすか」衛星による銀河・銀河団のホットプラズマの観測的研究、X線分光検出器の開発、宇宙プラズマに関する理論的研究を幅広く進めた。「あすか」の観測に関しては、近傍の明るい銀河団のマッピング観測を進めるとともに、データ解析のための新たな手法を開発した。特に乙女座銀河団のマッピング観測の結果を精力的に解析し、銀河間ガスの中に特異な高温領域が存在することを発見した。これは銀河団ガスが加熱される過程を教える重要な結果である。一方、2000年打ち上げ予定のASTRO-E衛星に関しては、フィルターホイールのフライトモデルの製作が行われ、フィルターのX線透過率測定を実行した。さらに宇宙研との共同で、高いエネルギー分解能を有するカロリメータの基礎実験を始め、低雑音プリアンプの読み出しを希釈冷凍機(本研究費で購入)に設置することに成功した。した希釈こうした検出器技術の進展を踏まえ、ASTRO-Eに続くX線天文衛星にX線撮像分光装置を搭載するための技術開発も進めた。一方、理論的には銀河団形成過程のsimulationや、銀河団の構造の球対称からのずれをもとに、ダークマターの性質を制限することを検討し、そのモデルをX線観測データに適用した。
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