研究課題/領域番号 |
08404011
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
芝井 広 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70154234)
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研究分担者 |
川田 光伸 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 助手 (50280558)
中川 貴雄 宇宙科学研究所, 次世代探査機センター, 助教授 (20202210)
奥田 治之 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 教授 (50025293)
松原 英雄 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30219464)
佐藤 紳司 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60192598)
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キーワード | 赤外線 / 銀河 / 星間物質 / 星間塵 / 遠赤外線 / 気球望遠鏡 / 星生成 / 赤外線センサー |
研究概要 |
本年度は気球望遠鏡の開発、完成、気球観測実験の準備などを行った。中でも最も重要な技術となる気球望遠鏡の姿勢制御システムを、光ファイバージャイロおよびCPUを用いたデジタル制御によって、これまでのシステムと比べて格段に安定に、しかも簡潔なシステムとして完成させることができた。姿勢の安定度は0.003度角以下であり、これは遠赤外センサーの角度分解能、0.02度角に比べて格段に小さい値である。また、姿勢決定用のスターカメラシステムに関しても、通常のCCDと35mmレンズの組み合わせで7等級の星まで校正に使えることが確認できた。 一方、焦点面に設置されるセンサーとして、世界初の圧縮型Ge:Gaアレイセンサー(4×8素子)を用いた遠赤外撮像型センサーも完成した。これは光学系とともに超流動ヘリウムクライオスタットに入れられて、1.8K間で冷却される。このアレイセンサーの信号を読み出す32チャンネルの低温動作FETアレイも新規開発に成功した。さらに、観測中に地上受信局でデータを取得してモニターするシステム(QL)及び、コマンドを発生するシステムも準備した。このように平成10年5月の実観測に向けてほぼ準備が完了したところである。 さらに、初観測における観測対象を選定し、観測計画を立案した。およそ10程度の近傍の大光度赤外線銀河を中心に観測することにより、これらの全光度を決定しエネルギー源を特定することができると期待される。
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