研究課題/領域番号 |
08404012
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
南條 宏肇 弘前大学, 理工学部, 教授 (00106840)
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研究分担者 |
松谷 秀哉 弘前大学, 医学部, 助手 (30241483)
市村 雅一 弘前大学, 理工学部, 助教授 (20232415)
倉又 秀一 弘前大学, 理工学部, 教授 (10215048)
上岡 英史 学術情報センター, 研究開発部, 助手 (90311175)
柴田 徹 青山学院大学, 理工学部, 助手 (70082831)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1999
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キーワード | 宇宙線 / エネルギースペクトル / 大気球観測 / エマルションチェンバー |
研究概要 |
原子核宇宙線のエネルギースぺクトルには、10^<15>eV付近に"knee"と呼ばれる折れ曲がりが観測されているが、この原因については未だ良くわかっておらず今後の重要な問題として残されている。この問題を解決する糸口を見出すため、1995年より日口共同研究として、カムチャッカ半島からボルガ河流域まで、大気球による宇宙線長時間観測を始めた。 観測は、1995年に2回、1996年に2回、1997年に3回そして1999年に4回、計11回いずれも160時間程の飛翔時間で行われた。1997年の1回を除いて10回観測に成功し、無事観測器は回収され当初計画した全観測を成功裏に終了した。 回収された測定器の解体、感光材の現像処理、そして観測計画およびデータ解析方針・解析方法の打ち台わせまた解析機器の開発やデータ解析とその結果のつきあわせなどは、毎年日口双方の研究者が相互に訪問することによって行われた。1997年2月には弘前、1998年9月にはモスクワ、そして1999年11月には弘前でRUNJOBグループ主催の研究集会を開催し、他グループのメンバーと共に、得られた結果の意義、信頼性、間題点などについての議論を行った。 データ解析については、1996年の分までは終了し、その結果について1997年および1999年に行われた宇宙線国際会議で発表した。結果は低エネルギー側からの延長と矛盾しないものであったが、同じエネルギー領域の結果を出している日米共同のJACEEグループおよび口シアのSOKOLグループのとの比較においては,プロトンでは矛盾しないが、へリウム以上の重粒子のフラックスでは、2倍ほどの違いが認められた。この結果は2000年2月にAstro Particle Physicsに投稿した。1997年および1999年の観測データについては、現在解析中である。1997年分はほぼ解析を終え、1999分については初期解析を終えている。これらデータについての最終結果は2年後までに出す予定でいる。
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