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1996 年度 実績報告書

絶縁体結晶中のポジトロニウムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 08404018
研究種目

基盤研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

兵頭 俊夫  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90012484)

研究分担者 斎藤 晴雄  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (60235059)
長嶋 泰之  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (60198322)
キーワード陽電子消滅 / 2光子2次元角相関 / ポジトロニウム / スルカリハライド / スビンクロスオーバー錯塩 / スピン転移 / スピン交換 / 非局在ポジトロニウム
研究概要

(1)我々が開発した、新方式の陽電子消滅2光子2次元角相関装置を用いて、低温でのアルカリハライド(KI及びCKl)中の非局在ポジトロニウムのBloch副ピーク強度の詳細な測定を行った。その結果、奇数指数だけではなく、(200)副ピーク以外の偶数指数副ピークに対応するポジトロニウムの高運動量成分が、異常に弱いことを発見した。これと平行してポジトロニウム波動関数の数値計算も行った。その結果、奇数指数副ピークが弱いことは、ポジトロニウム中の電子と結晶電子との交換相互作用が重要であること、(200)副ピーク強度を定量的に説明するには、交換相互作用だけでなくクーロン相互作用が必要であることがわかった。
(2)(1)と同じ2次元角相関装置を用いて、錯塩[Fe(ptz)_6](BF_4)_2の高スピン・低スピン転移を検出した。高スピン状態の錯塩中で、ポジトロニウムがFe(II)の3d不対電子による常磁性スピンとスピン交換反応を起こすことを、2次元角相関の温度変化から確認した。また、[Fe(ptz)_6](BF_4)_2と同じ構造を持つが、スピン転移を起こさない錯塩[Zn(ptz)_6](BF_4)_2の2次元角相関測定も行った。その結果、スピン転移とは直接は関係しない異方性の温度依存性を発見した。この変化は、他の実験手段では観測されていないもので、陽電子消滅法により初めて観測された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Nagai: "A new two-dimemsionnal angular correlation of ammihilation radiation apparatus using position-sensitive photomultiplier tubes" Nuclear Instruments & Methods in Physics Research. A378. 629-632 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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