研究分担者 |
西尾 弘司 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教務職員 (10252545)
一色 俊之 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (90193458)
西城 浩志 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (80111996)
遠藤 久満 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (20027907)
熊尾 章宏 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (00027806)
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研究概要 |
アモルファスとよばれる構造不規則系,あるいは,合金,酸化物磁性体にみられる置換不規則系は,その構造に起因する特異な物性を示し,機能性デバイス設計開発の新しい源泉となっている.結晶構造や欠陥構造の解析が結晶物性の理解に不可欠であるように,不規則系構造の解析が物性解明の基礎となる.半導体デバイスとして用いられる多層薄膜においても,層間の原子拡散による原子分布の乱れが性能に影響を与え,その評価とコントロールが最重要課題となる.本研究の目的はイメージングプレート高精度画像記録装置を用いて高分解能電子顕微鏡像のコントラスト及び電子回折像の強度を精密測定し,合金,複合酸化物など置換不規則系とアモルファスなどの構造不規則系物質の結晶学的構造を探求することである. 平成8年11月16日〜28日の間にチエコ共和国科学計測研究所とポーランド共和国電子技術研究所において,それぞれ,電子線強度の測定法と不規則系物質の解析法について討論し,本研究計画についてレビューを受け,この研究遂行への確信を得た.高精度画像記録装置の搬入,必要な消耗品の購入も終わり,PlXsysTEMとその周辺ソフトウェアの整備調整もほぼ完了し,アモルファス薄膜および下記試料について電子線強度の精密測定をするばかりになっている. 置換不規則系酸化物BaTi_2Fe_4O_<11>とBaSn_2Fe_4O_<11>について,電子顕微鏡実験の参考にすべく,中性子線強度の精密実験を行い,その成果を3編の論文に発表した.また,組成(x)の異なる一連の試料BaTi_<2-x>Sn_xFe_4O_<11>も本年度中に作製できる.半導体多層膜内の原子拡散についてはGaAs/AlGaAsやZn_<1-x>Mg_xSeの電子顕微鏡観察を行い,論文として発表した.
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