研究概要 |
1.Yb近藤半導体YbB_<12>の単結晶育成 世界初のクセノン四楕円鏡型赤外線加熱炉を伊賀が中心に立ち上げ、YbB_<12>の結晶育成に成功した。電気抵抗,帯磁率,熱伝導度の結果から多結晶よりも純良であることが判明した。 2.Ce近藤半導体CeNiSn,CeRhSb,Ce3Bi_4Pt_3の単結晶育成 既設の高周波炉とブリッジマン炉を用いて高畠と加藤がCeNiSn,CeRhSb,Ce3Bi_4Pt_3の単結晶を育成した。Ce3Bi_4Pt_3単結晶を用いた光電子分光の予備実験が行われた。 3.物性測定と解析 低温高圧下での伝導と比熱:梅尾は10kbarの圧力によってCeNiSnの凝ギャップが消滅し重い電子状態が出現することを明らかにした。 トンネル分光:浴野はCeNiSn,CeRhSb,Ce3Bi_4Pt_3,YbB_<12>すべての化合物ギャップ形成を観察するのに成功し、ギャップの大きさが近藤温度でスケール出来ることを明示した。極低温磁場中比熱:鈴木は温度0.15K、磁場5Tまでの比熱をCeNiSnについて測定し、状態密度の凝ギャップの底に鋭い構造を見出した。
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