• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

アレン類をアクセプターに用いる触媒的C-H活性化とC-C結合生成反応

研究課題

研究課題/領域番号 08404050
研究機関東北大学

研究代表者

山口 雅彦  東北大学, 薬学部, 教授 (30158117)

研究分担者 豊田 朱見  東北大学, 薬学部, 教務職員 (80237148)
杉原 多公道  東北大学, 薬学部, 助手 (40222054)
キーワードアレン / アセチレン / カップリング反応 / β-シリルビニル化 / カルボメタル化反応 / 直接ビニル化 / Pauson-Khand反応 / アレンの二重化反応
研究概要

炭素-水素結合を活性化して,炭素-炭素多重結合に付加させる触媒反応は炭素-炭素結合を生成させるもっとも効率的な反応のひとつであり,原理的に副生成物を生じない究極的反応プロセスである.即ち,従来有機合成で良く用いられているハロゲン化アルキルやハロゲン化アリールを用いないで行えることになる.これは合成の効率化のみならず,環境問題との関連でも極めて注目される.本研究では,アレンとアセチレンを主とする不飽和化合物の数種の直接カップリング反応を開発した.
塩化ガリウムを用いると,シリルアセチレンによって芳香族炭化水素がβ-シリルビニル化できることがわかった.これに関連して,塩化ガリウムがオレフィン,アセチレンを強く活性化することを明らかにした.さらに,有機ガリウム化合物が関わる新しいカルボメタル化反応を見い出した.
我々は先に,フェノールにアセチレンガスをスズ塩の存在下で反応させることによって,フェノールを直接ビニル化できることを見い出した.この反応は芳香族炭素-水素結合を直接ビニル化する新手法である.この展開として,種々の置換フェノール類のビニル化法を確立した.また,一挙に2,6-ジビニル化できる方法を開発した.さらに,アニリンのビニル化反応も開発した.
Pauson-Khand反応はアセチレン,オレフィンと一酸化炭素からシクロペンテノンを一挙に与える反応である.この反応がアミン類によって,著しく促進されることを明らかにした.
パラジウム触媒を用いるアレンの二量化反応を開発した.この方法によって,交差共役トリエン類が高収率で得られることになった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Sugihara, H.Ban, M.Yamaguchi: "Novel Decomplexation Method for Alkyne-Co_2(CO)_6 Complexes" J.Organomet.Chem.(in press).

  • [文献書誌] M.Yamaguchi: "Direct Vinylation Reaction of Phenols" Pure&Appl.Chem.(in press).

  • [文献書誌] T.Sugihara, M.Yamaguchi, C.Kanoko, et.al: "Rate-Enhancement in the Pauson-Khand Reaction by Primary Amines" Angew.Chem.,lnt.Ed.Engl.(in press).

  • [文献書誌] M.Yamaguchi, M.Arisawa, Y.Kido, M.Hirama: "2,6-Divinylation of Phenols with Ethyne" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1997. 1663-1664 (1997)

  • [文献書誌] M.Yamaguchi, H.J.Park, M.Hirama: "Chemistry and Antimicrobial Activities of 3,5,7,9-Decatetrayn-2-ol and Related Compounds" Chem.Lett.1997. 535-536 (1997)

  • [文献書誌] M.Yamaguchi, Y.Kido, A.Hayashi, M.Hirama: "Friedel-Crafts β-Silylvinylation" Angew.Chem.,lnt.Ed.Engl.36. 1313-1315 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi