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1996 年度 実績報告書

藍色細菌の生物時計遺伝子の分子遺伝学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 08404053
研究種目

基盤研究(A)

研究機関名古屋大学

研究代表者

近藤 孝男  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10124223)

研究分担者 石浦 正寛  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20132730)
キーワード生物時計 / 時計遺伝子 / シアノバクテリア / サーカディアンリズム / ルシフェラーゼ / 生物発光 / 突然変異 / 分子遺伝学
研究概要

藍色細菌の生物時計の振動発生機構の解明及び生物時計による遺伝子の発現制御機構の解析を主要な目標として研究を行い、以下のような成果を得た。
1)すでに得られた生物時計の中核をなす遺伝子の発現を発光遺伝子レポーターにより測定し、これがリズムを示すことを確認した。またこのリズムの周期は突然変異体の表現型と一致した。さらにこの発現を支配するプロモーター領域を特定した。
2)3つ時計遺伝子の相互作用を酵母のTwo hybri法やin vitroの結合実験で調査し、3つの蛋白質が相互作用することを見いだした。またその相互作用が突然変異で変化することを示した。
3)時計遺伝子の破壊体ではリズムが完全に消失することを示した。以上の結果は、この3つに遺伝子がシアノバクテリアの生物時計の中心的機能を持っていることを示し、これらの遺伝子の発現が自身の発現を制御する可能性を示唆するものである。
4)時計遺伝子群の大腸菌での発現を行い、抗体作製の準備を行った。
5)あらたに遺伝子同定の容易なフロモータートラップライブラリを作製し、多数の生物時計に制御されるクローンを得た。そのいくつかは挿入遺伝子を解析した。
6)細胞分裂と生物時計との関連を調べるため、対数成長期の培養を光子計数法を用いた生物発光自動連続測定装置で測定し、細胞分裂周期が10時間の培養でも、生物時計は影響されず、持続することを示した。また突然変異では、いくつかのクローンのリズムが乱れることを見いだし、これらの変異体の生物時計が成長の影響を受けることを示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Liu,Y.,et al.: "Circadian expression of genes involved in purine biosynthetic pathway of cyanobacterium Synechococcus sp.strain PCC7942." Mol.Microbiol.20. 1071-1081 (1996)

  • [文献書誌] Tsinoremas,N.F.,et al.: "A sigma factor modifies the circadian expression of a subset of genes in cyanobacteria." EMBO J.15. 2488-2495 (1996)

  • [文献書誌] Kondo,T.,et al,: "Circadian rhythms in rapidly dividing cyanobacteria." Science. 275. 224-227 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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