研究課題/領域番号 |
08405010
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
青木 貞雄 筑波大学, 物理工学系, 教授 (50016804)
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研究分担者 |
青田 達也 筑波大学, 物理工学系, 助手 (20292526)
渡辺 紀生 筑波大学, 物理工学系, 助手 (80241793)
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キーワード | X線顕微鏡 / ウォルターミラー / 位相差顕微鏡 / 暗視野顕微鏡 |
研究概要 |
1) 硬X線位相差顕微鏡の開発 硬X線領域においてゼルニケ型の位相板を用いた位相差顕微鏡実験に世界で初めて成功した。高エネルギー加速器研究機構のPhoton Factory BL3C2にて9keVX線を照明光として用いて10倍ウォルターミラーを用いた位相差顕微鏡を構築した。位相板として厚さ5μmのアルミ箔を用いて、化学繊維等の位相コントラスト像を得ることができた。ウォルターミラーの輪帯開口の一部分を使ったこと及びウォルターミラーの形状誤差のため、現在のところ用いた輪帯開口の接線方向にしか像が結像できていないが、明視野では9keV X線で全く存在が確認できなかった直径5μm程度のポリエチレンテレフタレートのワイヤーが位相板を用いることによりはっきりと観察できるようになった。 2) 軟X線暗視野顕微鏡の開発 ウォルターミラーを用いた軟X線暗視野顕微鏡実験に世界で初めて成功した。レーザープラズマ光源からの軟X線を集光ミラーで対物ミラーの開口からわずかに外れるように試料を照明し、試料からの散乱軟X線を対物ミラーでCCD面上に結像した。生物試料等のエッジ部分のみ明るく光った暗視野像を得ることができた。 3) ウォルターミラーの高分解能化 今年度はよりミラーの高分解能化に対応するために、初年度に購入したNC旋盤に電解インプロセスドレッシング(ELID)を搭載し、ELID研削を行えるように改良を行った。この改良は現在進行中であるが、これによりWCやSiCのミラー母材の高精度鏡面研削が可能となり、硬X線用ウォルターミラーの高分解能化に対応できると考えている。
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