研究課題/領域番号 |
08405011
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
矢川 元基 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40011100)
|
研究分担者 |
塩谷 隆二 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70282689)
古川 知成 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10272395)
奥田 洋司 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (90224154)
吉村 忍 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90201053)
|
キーワード | 並列処理 / ネットワーク / 連成解析 / 計算力学 / 大規模解析 / 非線形解析 / 領域分割法 |
研究概要 |
本研究では、原子力プラントの通常運転時、シビアアクシデント時の挙動解析におけるモデル精度向上の鍵となる要素技術として、(1)自由液面および振動物体を含む大規模3次元乱流解析コードの開発、(2)熱流体連成効果を考慮した大規模3次元構造物の非線形、非定常応力解析コードの開発を行う。また、これらのソフトウエアの実装を前提とした最適なアーキテクチャを有する超並列計算機環境を構築する。 第一年度にあたる、本年度は、まずPentium 133MHzプロセッサを32台並べたパーソナルスーパーコンピュータを購入し、Free BSDのUNIX,PVMなどを実装し、並列処理環境を整えた。次に、領域分割型有限要素性に基づく非線形個体力学解析コードを上記パーソナルコンピュータに実装し、100万自由度問題を解き、並列効率などを検証した。その結果、高価な専用並列コンピュータよりも数倍高い処理速度/価格比を有することが確認された。また、自由液面および振勤物体を含む連成問題を並列処理環境下で効率的に解けるように、Free Mesh法に基づくElement-by-Elementな解析コードを開発した。そのコードをやはり上記のパーソナルスーパーコンピュータ上に実装し、100万自由度問題を解析し、80%を超える高い並列処理効率を有することが確認された。一方、シビアアクシデント環境における材料の非線形挙動は、従来型の陽な形式の構成方程式では記述できなくなる恐れがあることから、ニューラルネットワークに基づく陰な形式の材料モデリング技術を開発し、その性能を従来型の構成方程式と比較し、十分な精度を有することを確認した。
|