研究課題/領域番号 |
08405015
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中島 尚正 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00011073)
|
研究分担者 |
村上 存 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20212251)
岩田 修一 東京大学, 人工物工学研究センター, 教授 (50124665)
|
キーワード | 先導設計 / マイクロファクトリ / マイクロマシン / マイクロマニピュレータ / マイクロモータ / 小型減速機 / 協調作業システム |
研究概要 |
マイクロファクトリの設計検討では、各加工機や検査機器の寸法小型化とともに、その周辺の作業空間スペース縮小化の検討が必要であり、部品の搬送や加工機への装着、組立等、ワーク・ハンドリング・システムの設計が重要である。本研究では、ワーク・ハンドリング・システムのキ-となる」マニピュレータ・アームの検討を行った。 既存の自動化工場で実用化されているロボットアームを参考に、ほぼ同様の構造で全長数10〜100〔mm〕程度の小型ミニロボットアームの実現を検討した。スケール解析からは構造強度、剛性はほぼ問題なく、アームの各関節駆動部出力は〜100〔mW〕、トルクは〜数10〔mN・m〕程度必要であり、駆動用モータの小型化と高出力化が重要であることが分った。 これまでに試作や開発も含めて公表されている種々の小型モータについて、その体積と出力の関係について検討したところ、スケールダウンに従ってその出力は体積の4/3乗のトレンドに載り、またそれはマニピュレータ・アームのスケール解析からの出力要求仕様も満たすことが分ったが、電磁式モータの場合は小型化に従ってその定格回転数も大きくなり、低いトルクを高回転で補う傾向にあるため、速度比が大きく損失の小さい減速機の開発が必要である。 多関節の多自由度高性能ロボットアームを考えた場合、アーム先端の位置決め精度は各関節部の剛性や駆動精度が積算されたものとなるため、軸受精度や駆動部制御に対する要求仕様が厳しいものとなる。複数の少自由度アームによる協調ハンドリングシステムを考えた場合、単一の高性能多自由度アームによるハンドリングシステムに比べ、アームの設計仕様が実現容易になると共に、その制御やマニピュレーション・システムも簡易である等、設計上有利であることが分った。
|