研究分担者 |
村井 祐一 福井大学, 工学部, 助手 (80273001)
高木 周 東京工業大学, 工学部, 助手 (30272371)
大島 まり 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40242127)
佐賀 徹雄 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30013220)
谷口 伸行 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (10217135)
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研究概要 |
本研究は,分散系の混相流についてLESにおけるモデルを構築することを目的としており,その評価と最適化を主に数値シミュレーションにより行うものである。本年度は主に気泡流を対象として,この目的を達成するために,気泡流動の直接シミュレーションを通しての混相流モデルの研究,分散粒子モデルをLESへ導入するための基礎研究,分散系混相流LESプログラムの仕様設計および試作,および混相流動の画像処理計測法についての技術的検討を行った.まず,混相流モデルの研究では,変形単一気泡を直接数値計算するコードを開発し,そのデータベースを下に平均化方程式を閉じる際に必要となる構成方程式の導出を重点的に行った。気泡や粒子に働く力を粒子レイノルズ数0〜200ぐらいまでの比較的広い範囲で考慮し,分散相特有のレイノルズ応力の解析とモデル化を試みた。分散粒子モデルのLESへの導入の研究においては,流れに影響を与えないPassive Scalerモデルの数値シミュレーションを行い,時間,空間刻みに対する解析精度,モデル定数および定式による影響などについて詳しく検証した。また,平均化方程式を用いる方法については高レイノルズ数層流においてモデルの提案を行い評価を行った。分散系混相流LESプログラムの仕様設計および試作の課題においては,対象流れ場として混合層,噴流およびチャンネル流に限定し,分散系混相流LESプログラムの基盤となる単相流LESコードを構築した。混相流動の画像処理計測法についての研究では,高レイノルズ数乱流現象の解像度,混相流の各相別の速度,温度の計測,気泡の変形・干渉などの観点から技術的な再検討を行い,光学系,画像処理システムの課題を明らかにした。
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