研究課題/領域番号 |
08405018
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松為 宏幸 東京大学, 工学系研究科, 教授 (00026098)
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研究分担者 |
三好 明 東京大学, 工学系研究科, 講師 (60229903)
手崎 衆 東京大学, 工学系研究科, 助教授 (50236965)
越 光男 東京大学, 工学系研究科, 教授 (20133085)
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キーワード | 酸化反応 / 反応速度 / 燃焼 / レーザー誘起蛍光法 / 光イオン化質量分析法 / 衝撃波管 / 反応機構 |
研究概要 |
本研究では光イオン化質量分析法、および衝撃波管法を用いて、C_2-C_6アルカン(RH)の低温酸化反応における、いくつかの重要な反応素過程について系統的に検討した。先ず酸素原子とアルカンの反応について速度定数の部分加成則、反応分岐比等について詳細に検討した。この反応において発生するC_2-C_6アルキルラジカルの生成および熱分解・異性化過程について反応速度、圧力依存性についても詳細な検討を行った。酸化されたラジカルの反応性の検討として、アルキルラジカルと酸素分子の反応により発生するアルキルパーオキシラジカルおよびアルコキシラジカルに関する研究を取り上げた。アルコキシラジカルROの生成、熱分解、およびNOとの反応機構についてはレーザー誘起蛍光法を用いた。本研究の特徴は、特定の反応素過程のみを検討対象として取り上げるのではなく、C_1-C_6にわたる多数のRH,R、RO_2,ROについて比較することによりそれぞれの反応の種類に対応する反応動力学に関する一般法則の検討を試みること、衝撃波管装置により高温領域の実験を、真空紫外領域まで含めたレーザー誘起蛍光分光法、近しきいエネルギー型電子衝撃イオン化質量分析法、光イオン化質量分析法等多面的かつ詳細な実験を低温領域で実施することによって、低温ー高温の幅広い温度領域で総合的に反応機構を検討していること、等が挙げられる。また、多種の手法を組み合わせる事によって対象とする反応素過程を多角的に検討する事が可能になった。このように総合的に反応動力学的検証を行うことにより、従来の研究では得られなかった多くの新しい知見を得る事ができた。
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